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1996 Fiscal Year Annual Research Report

癒しの場所としての古今集と密教の場所論的分析とその現代的応用

Research Project

Project/Area Number 08875114
Research InstitutionAkashi National College of Technology

Principal Investigator

中島 康  明石工業高等専門学校, 建築学科, 助教授 (20141905)

Keywords古今和歌集 / 密教 / 癒し / 場所論
Research Abstract

*古今集関連
1、古今集に詠まれた場所を分析した結果、山がもっとも頻出する。そしてそれらの大半が想念の中の風景としてあるのであって、実際上の客観的な存在とは位相を異にする言語的存在である。
2、古今集的に歌を詠むということは本来は音声言語的に詠う(歌う)ことであって、歌う姿勢、発声のしかた等、宗教的瞑想修行と酷似した、身体的あり方という側面を強く持っている。
3、古今集的に歌を詠むということはもっとも典型的には歌合の形式として、独特の場所のインスタレーションのもとに参加者の共同幻想的世界に入り込むことである。
4、古今集の表現と当時の現実との乖離は非常に大きく、古今集的世界はその意識変容を通じてその乖離を一気に解消するものである。
*密教関連
1、今日まで日本文化で培ってきた聖地、霊地と呼ばれるもののほとんどは山である、といってもよい。
2、密教修行のもっとも重要な要素の一つは音であり、読経、真言を唱えること、声明等、自らの身体そのものを音とする、つまり波動することが目指されている。
3、密教修行の方法はインドのヨーガ、中国の気功太極拳、日本の古神道と共通する面が多く、同様の身体運動によって同様の意識変容を導くことを目指している。
*古今集と密教
、この二つは意識・身体の領域性の点で位相数学の近傍の概念を使って共通に抽象することができる。そこでの両者の相違は境界のあり方である。
2、両者はともに、臨床心理学的に見て非常に緻密なトランスフォーメーションシステムであるとみなすことができる。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 中島康: "古今集における内部空間の成立" 日本建築学会近畿支部研究報告集. 第36号. 1245-1248 (1996)

  • [Publications] 中島康: "内部空間の新たな定義における古今和歌集と密教" 日本建築学会大会学術講演梗概集. F-2. 267-268 (1996)

  • [Publications] 中島康: "古今和歌集と密教における内部空間の成立" 明石工業高等専門学校研究紀要. 第39号. 45-51 (1996)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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