1996 Fiscal Year Annual Research Report
新しい希土類元素含有M型フェライト化合物の探索・合成とその応用
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08875126
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡田 益男 東北大学, 工学部, 教授 (80133049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 仁 東北大学, 工学部, 助手 (30250715)
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Keywords | 新規フェライト / M型フェライト / 希土類-アルカリ金属系フェライト / ハードフェライト / La-Naフェライト / La-Kフェライト / La-Hbフェライト / 永久磁石 |
Research Abstract |
本研究の目的は、希土類元素を含有した新しいフェライト化合物の探索を第一の目的とする。具体的には、希土類元素としてLa,Ce,Pr,Nd,SmおよびGd、アルカリ金属元素としてLi,Na,K,RbおよびCsを選択し、希土類-アルカリ金属系フェライトにおけるM型フェライトの探索を試みる。つづいて新規M型フェライト化合物の単相化、ならびにその新規化合物の結晶構造解析を行い、磁気的性質についても検討する。 1)希土類-アルカリ金属系フェライトの生成相 希土類元素としてLa,Ce,Pr,Nd,SmおよびGd、アルカリ金属元素としてLi,Na,K,RbおよびCsを選択し、希土類-アルカリ金属系フェライトにおける生成相を焼成温度を変化させ、調査した。その結果、M型フェライト相はLa-Na系においては焼成温度1473K以上、La-K系においては1573K以上、La-Rb系においては1673Kで存在が認められたが、その他の希土類-アルカリ金属系ではM型フェライト相の存在は認められていない。 (2)希土類-アルカリ金属系M型フェライト単相の合成 これらM型フェライト相の存在が認められた希土類-アルカリ金属系では配合組成を変化させることにより、M型フェライトの量が変化することが確認されており特に、配合組成を(La_<0.5>Na_<0.5>)0・4Fe_2O_3,(La_<0.7>K_<0.3>)0・5Fe_2O_3組成とすると、M型フェライトが高井体積分率で含有する試料が得られるとさている。しかしながら、このようにFe_2O_3の少ない配合組成で合成されたM型フェライトについての報告はこれまでになく、興味が持たれる。 (3)希土類-アルカリ金属系M型フェライトの結晶構造と磁気的性質 合成された希土類含有M型フェライトの結晶構造をリ-トベルト解析により決定し、磁気的性質(を測定したところ、La-K試料が飽和磁化が最も高く、72.1μWb・m・kg-1、キュリー温度は716Kであった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] R. Murakami et. al.: "The Crystal Structure and Magnetic Properties of M-type (La・AM) O・nFe203 Hexagonal Ferrites (AM=Na, K, Rb)" Material Transactions, JIM. 37. 499-501 (1996)