1997 Fiscal Year Annual Research Report
強磁性体形状記憶合金Ni_2MnGaの薄膜作製とマイクロアクチエーターの開発
Project/Area Number |
08875128
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松本 實 東北大学, 素材工学研究所, 講師 (30006043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 敏行 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (20197065)
谷 順二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006192)
大塚 誠 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (30241582)
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Keywords | 強磁性形状記憶合金 / ホイスラ-型構造 / 金属間化合物 / 薄膜 / 結晶構造 / スパッタリング / マイクロアクチエーター |
Research Abstract |
Ni_2MnGa合金は強磁性と形状記憶特性の2つの機能を有するインテリジェント材料である.本合金を薄膜化することにより,医療や精密工業用のセンサーやマイクロマシン用のアクチエータへの応用が期待される.そこで本年度の研究では,Ni_2MnGa合金の薄膜を高周波マグネトロンスパッタリング装置を用いてターゲットの成分組成および高周波電力を変化させて作製し,得られた薄膜の組成および構造について調査した. 薄膜の成膜速度はターゲットの成分組成によらず,高周波電力の増加に伴い増加した.薄膜の化学組成はターゲットの成分組成および高周波電力に依存した.薄膜のニッケル含有量はターゲットの成分組成によらず,高周波電力の増加に伴い減少した.また,その値は,いずれの場合においてもターゲット組成より大きくなった.薄膜のX線回折図形には,いずれの場合においても結晶質構造を示す回折ピークが現れた.これらの回折ピークは,すべてホイスラ-型構造を有するNi_2MnGa合金のものに対応した. 今後の予定としては,得られた薄膜の磁気的特性,形状記憶特性および機械的特性を明らかにし,スパッタリング条件との関連を調査するとともに,マイクロアクチエーターの作製を試み,本合金薄膜のマイクロアクチエーターへの利用に対する可能性を調査することなどがあげられる.
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