1996 Fiscal Year Annual Research Report
DNAビニルグラフト法による遺伝子の多点標識と超高感度分析
Project/Area Number |
08875161
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前田 瑞夫 九州大学, 工学部, 教授 (10165657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 佳樹 九州大学, 工学部, 助教授 (70284528)
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Keywords | DNA / 遺伝子 / DNAプローブ / ビオチン / 遺伝子検出 / 遺伝子プローブ / 高分子化合物 / DNA-ポリマー-複合体 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ビオチンを多数個導入した新規ポリマーの開発と、これをDNAへ導入した超高感度DNAプローブの開発である。平成8年度は、まずポリマー導入型DNAプローブの開発に当たり、光によりDNAに結合するインターカレーターであるソラレンを利用した水溶性ポリマーのDNAへの導入条件最適化と、ポリマーに導入するためのビオチン型重合性モノマーの設計、合成及びこれを用いた新規ビオチンペンダント型ポリマー標識剤の合成に成功した。 ビオチン型重合性モノマーとしては、当初アクリロイルアミド型の分子を設計、ヒドラジド型ビオチンを合成後、アクリル酸の活性エステルと反応させるなど、種々の合成法を試みたが、いずれもヒドラジドがアクリロイル基にマイケル付加した生成物が得られ、目的のモノマーは得られなかった。そこで、次にメタクリロイルアミド型の重合性モノマーを考え、ヒドラジド型ビオチンとメタクリル酸活性エステルの反応により、重合性ビオチン型モノマーの合成に成功した。次に、連鎖移動剤としてメルカプトプロピオン酸を用いて、このモノマーをアクリルアミドと共重合することで、ビオチンを側鎖に有するポリマーの合成に成功した。この場合、さらに導入するビオチンの比率を検討したところ、ビオチン導入率が高すぎると水溶性が小さくなることが分かり、DNAプローブへの基礎的検討としては水溶性が充分なビオチンモノマー:アクリルアミドが1:9のポリマーを用いることとした。そこで、アミノ基を導入したソラレンを合成し、これと得られた水溶性ビオチン型ポリマーを反応することにより、最終目的物であるDNAプローブ調製に利用できるDNA結合能を有するビオチン型ポリマー標識剤の開発に成功した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Maeda: "Hydrogels and Biodegradable Polymers for Bioapplications" American Chemical Society, 268 (1996)
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[Publications] M.Maeda: "Advanced Biomaterials in Biomedical Engineering and Drug Delivery Systems" Springer,Tokyo, (1996)