1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08875179
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
斎本 博之 鳥取大学, 工学部, 助教授 (20186977)
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Keywords | 水 / アルコール / 化学進化 / 金属塩 / 金属水酸化物 / アルカリ金属 / アルカリ土類金属 / アルドール反応 |
Research Abstract |
四炭糖のテトルロースとC_1化合物であるホルムアルデヒドとのアルドール反応を検討し、ヒドロキシメチル基の導入による3-ペンツロース合成の立体選択牲は、水系ではエリトロ、アルコール系ではトレオであることを見いだした際に、アルコール系ではアルカリ土類金属触媒が有効であったことに注目した。この発見を、フェノール性エノラートとアルデヒドとのアルドール反応に展開したところ、アルコール系ではアルカリ金属水酸化物が触媒能を示めさないのに対して、アルカリ土類金属触媒は著効であり、カンナビノイド天然物合成の新しい方法論として提案できることを見い出した。 この新しい方法論の利点は、水または含水アルコール系でアルドール型の炭素一炭素結合を形成できることである。反応系の乾燥、無水操作は必要ない。基質としては、親水性、疎水性の両方の基質に適用できる。さらに、金属塩または金属水酸化物と、水またはアルコール中で撹拌するだけというプリミティブな反応系であることも特徴である。 フェノール性エノラートの基質としては、カンナビノイド天然物の骨格に誘導できる2,4-ジヒドロキシ安息香酸メチルを選び、まず水系で親水性アルデヒドであるホルムアルデヒドとのアルドール反応を検討し、アルカリ金属(KOH)およびアルカリ土類金属反応剤(CaCl_2/KOH)のいずれを用いても、高収率で目的の付加体が得られた。次に、疎水牲のアルデヒドの代表例としてベンズアルデヒドを用い、メタノール中で同反応を行ったところ、アルカリ土類金属反応剤により高収率で目的の付加体が得られた。本法を2-アルケナ-ルとの反応に適用したところ、一工程で2H-クロメン骨格が構築され、カンナビノイドの合成に応用することができた。
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Research Products
(1 results)