1996 Fiscal Year Annual Research Report
樹冠構造が林内外の微気象形成に及ぼす影響の数値解析
Project/Area Number |
08876030
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
窪田 順平 東京農工大学, 農学部, 助教授 (90195503)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 整司 東京農工大学, 農学部, 助教授 (30212921)
|
Keywords | 森林の構造 / 樹冠構造 / 微気象 / 顕熱フラックス / 潜熱フラックス / 気象プロファイル / 数値モデル |
Research Abstract |
従来森林構造と微気象環境については、個別の分野に分かれて研究されることが多く、本来相互依存関係を持つ林内外の微気象と森林構造について一体となった研究が新たに必要であると考える。そこで本研究では、森林内外に形成される特有の気象環境と森林の樹種、密度、樹冠構造等の関係を明らかにし、これを数値シミュレーションにより再現し、さらに樹木の生長にともなう林分構造と微気象環境の相互作用を明らかすることを目的とした。過去から林分調査、気象観測が行われてきた東京農工大学唐沢山演習林内に研究対象地を設定した。対象地では、微気象シミュレーションを行うための基礎資料となる微気象観測を平成8年5月より実施し、現在も観測を続けている。観測項目は気温、湿度、日射、顕熱・潜熱フラックス、地中熱流量、地面蒸発量等である。特に気温、湿度、風速については林内の状況を精査するために、プロファイルが明らかになるように多点(5〜6点)の観測を行っている。地面蒸発量については、特に林分状況の影響を強く受けるため、この観測地点も含めて5カ所の林分構造の異なる地点で夏期に集中観測を実施した。また対象となる林分の林分構造、樹冠構造の調査・解析を行った。観測結果と林分調査・気象観測資料を基に、生長予測(石橋)と微気象環境(窪田)のそれぞれのモデルを開発を現在検討中である。
|