1997 Fiscal Year Annual Research Report
膜輸送分子を指標としたペルオキシゾーム形態形成の研究
Project/Area Number |
08877001
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
臼田 信光 信州大学, 医学部, 助教授 (30135123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中沢 綾美 信州大学, 医学部, 助手 (90273078)
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Keywords | ペルオキシゾーム / 形態形成 / ターゲティングシグナル / 抗イディオタイプ抗体 |
Research Abstract |
ペルオキシゾーム特異蛋白質の膜輸送分子の局在性を、ペルオキシゾームの新生が起きている組織・細胞において免疫組織化学的に研究して、ペルオキシゾームの細胞内小器官「原基」を見い出すことを目的とした。 1)現有する抗ターゲテイングシグナル抗体(抗合成SKLモノクローナル・ポリモノクローナル抗体)の特異性を検定するとともに、ペルオキシゾーム新生モデルにおけるターゲテイングシグナルの局在性を検索する、2)ターゲテイングシグナル受容体抗体(抗SKLイデイオタイプ抗体)の作成、の2つの実験を進行させた。抗ターゲテイングシグナル抗体は生化学的な研究からSKLの配列を強く、類似した配列を弱く認識し、形態学的には、ペルオキシゾームを特異的に認識して、それ以外の細胞内構造は認識しないことが示された。この現象は種を越えていた。それゆえ本抗体はペルオキシゾームの形態学的な研究に極めて適していると判明した。ペルオキシゾーム新生モデル:ペルオキシゾーム増殖性薬剤・個体発生・系統発生における局在性の検索に応用して新たな結果が得られた。一方、抗SKLイデイオタイプ抗体の作成は難航した。モノクロナル・ポリクロナルの2種類を作成したが、ターゲテイングシグナル受容体抗体として実用化は不可能であった。部分的には論文・学会発表を行いつつあるものの、最終目的である細胞内小器官「原基」の検出には、現時点では到達していない。今後も、方法を変えて本研究を継続する必要がある。
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[Publications] Svensson T 他: "Molecular cloning and characterization of a mitochondrial peroxisome proliferator-induced acyl-CoA thiolase" Biochem J. 329. 601-618 (1998)
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[Publications] Usuda N 他: "Immunocytochemical study of the ultrastructure of peroxisomes and the effect of peroxisome proliferators." Ann NY Acad Sci.804. 297-308 (1996)