1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08877030
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浜窪 隆雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (90198797)
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Keywords | ジョイニングペプチド / 高血圧 / アンギオテンシン / 圧受容体反射 / ストレス |
Research Abstract |
ジョイニングペプチド(JP)は高血圧症自然発症ラット(SHR)に対してそのコントロールのWKYラットに比べ脳室内投与で強い血圧上昇作用および心拍数上昇作用を有する.SHRに見られるこの特異的な反応の機構を探るためウレタン麻酔下にJP投与後の腎臓交感神経の活性化を調べた.JP脳室内投与により両系統のラットで容量依存性の腎交感神経の活性上昇を認めた.50nmolのJP投与によりSHRで4.53±0.88units/sec,WKYで1.75±0.63units/secとSHRで有意に高い活性上昇を認めた. JPは脳室内投与により脳脊髄液中のアンギオテンシンII濃度を上昇させる作用があり,またJRの昇圧作用はアンギオテンシンタイプ1受容体(AT1)の特異的阻害剤ロサルタンの前投与でブロックされることからJPの中枢作用はアンギオテンシンを介していると考えられるため,SHRとWKYでJP(30nmol)投与後の脳脊髄液中のアンギオテンシンII濃度をラジオイムノアッセイにて比較したところSHRで投与前値8.2±2.3pg/mlから投与後34.8±8.6,WKYで13.4±4.0から26.8±10.1であり,アンギオテンシン濃度の上昇に関しては両系統のラットで有意差が認められなかった.これらの結果からSHRにおけるJPの強い血圧上昇作用はSHRのアンギオテンシンIIに対する感受性の高さによるものと考えられた.SHRでは延髄における圧受容体反射の異常が認められており,またアンギオテンシンは圧受容体反射の鈍化に関係していると考えられている. JPはプロオピオメラノコルチン(POMC)から産生されるペプチドのひとつとして外界のストレスにより分泌されることが知られている.上記の結果はストレスによる高血圧症の病態を探る上で重要な示唆を与えるものと考えられる. またJPの特異的抗体を用いた脳組織の免疫染色および受容体結合活性測定は昨年度に引き続き継続している.
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[Publications] 浜窪 隆雄: "血圧の中枢性調節と高血圧症" 臨床検査. 41・3. 334-336 (1997)
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[Publications] Makoto Yoshida, Hamakubo, T., T.Inagami: "Exaggerated pressor response to rat joining peptide in spontaneously hypertensive rats" J.Hypertension,submitted. (1998)
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[Publications] 浜窪 隆雄, 児玉 龍彦: "SREBP" 内科. 1・81・2. 327-331 (1998)
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[Publications] Mosquteda-Garcia, Hamakubo, T.: "Modulatory Effects of Endothelin on Baroreflex Activation in the Nucleus of the Solitary Tract" Europian Journal of Pharmacology,in press. (1998)