1996 Fiscal Year Annual Research Report
特発性間質性肺炎の病因、病態に関与する未知の遺伝子発現とその役割、機能
Project/Area Number |
08877099
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安藤 正幸 熊本大学, 医学部, 教授 (00040204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
税田 直樹 熊本大学, 医学部, 助手 (10274698)
山崎 寿人 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (00271130)
菅 守隆 熊本大学, 医学部, 助教授 (20154437)
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Keywords | 間質性肺炎 / polymerase chain reaction (PCR) / 遺伝子 |
Research Abstract |
開胸あるいは胸腔鏡下肺生検によって組織学的診断がusual interstitial pneumonia(UIP)と確定した間質性肺炎症例5例の生検肺組織および、正常コントロールとして肺癌の5症例の切除肺の正常部分よりtotal RNAを抽出した。得られたRNAより相補的DNA(cDNA)を作成し、T12A,T12G,T12T,T12Cの4種類のsense primersと10basesのantisense primer5種類を用い〔^<35>S〕dATP存在下にpolymerase chain reaction(RCR)をおこないDiferential Display法による発現mRNAの検討をおこなった。PCR産物はポリアクリルアミドゲルにて泳動しそのバンドパターンを検討した。10サンプルにそれぞれ20通りの計200種類のPCR産物にそれぞれ30〜60個の異なるmRNAが増幅されていた。この結果は今回の検討にて数千種類のmRNAを増幅し得たと考えられた。これらを詳細に比較検討した結果、間質性肺炎症例のみに特異的に発現しているバンド13種類、正常コントロールのみに特異的に発現しているバンドすなわち間質性肺炎症例において発現が低下していると考えられるもの7種類を選択した。これらポリアクルリアミドゲルより抽出、PCRによる再増幅をおこなった後、ベクターに組込み、大腸菌に導入しクローンニングをおこなった。 これらのクローニングされた発現遺伝子の一部はシークエンシグをおこなった。今後全てのクローニングされた遺伝子の配列を決定し、その解析検討を当初の計画に沿っておこなう。
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