1997 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入を用いたin vivo不整脈モデルの開発
Project/Area Number |
08877117
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
新村 健 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70206332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 士郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90193276)
福田 恵一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20199227)
児玉 博明 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70225457)
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Keywords | HOJリポゾーム / 不整脈モデル |
Research Abstract |
平成9年度はラット心筋梗塞モデルを作製し心筋肥大、イオンチャネルの制御機構を解析し、さらにHVJウィルスを用いて外来遺伝子を導入する事を目的とし、以下の実験を行った。 【実験計画】 1)ラット心筋梗塞モデルの作製 ラットの左冠動脈近位部を結紮し、慢性心筋梗塞モデルを作製する。4週間後に心臓を取りだし、イオンチャネルの発現様式を検討する。さらに電気刺激を行うことにより心室性不整脈を誘発し不整脈基質の有無を解析する。 2)心臓への遺伝子導入 特定の遺伝子を実際に心筋細胞内に導入する事で不整脈の誘発性ならびに心筋肥大に対する影響を解析する。 【結果】 心筋梗塞後リモデリングの過程で非心筋梗塞部位は著明な心肥大を呈し、また特定のイオンチャネルの発現が変化することが明らかとなった。さらに電気刺激では心室細動が誘発され不整脈基質の存在が示唆された。我々はさらに外来遺伝子を心筋細胞内に導入する事によりこれらの病態に対す影響を解析する予定である。 【まとめ】 昨年は、ルシフェラーゼ遺伝子を用いては心筋細胞に高効率で外来遺伝子を導入することが可能であることがわかった。本年度はラット心筋梗塞を用いた不整脈解析の疾患モデルを作製し、心筋リモデリングの過程を病理学的および生化学的に解析した。今後はこのモデルを用いて、心筋細胞に外来遺伝子を導入する事により心肥大、不整脈発生の分子機構を解析する予定である。
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