1996 Fiscal Year Annual Research Report
CT・MRI像の可変量解析・画像間演算の組み合わせによる特走組織の自動抽出
Project/Area Number |
08877137
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤田 信行 北海道大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60113619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南部 敏和 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (20261307)
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Keywords | 画像処理 / 肝 / Compnted Tomography / Image segmentation |
Research Abstract |
本研究ではコンピュータ断層画像における腹部実質臓器の抽出を目的としており、用手的に辺縁を描画する従来の方法に比し、より再現性および精度にすぐれた方法を臨床に応用することを課題とする.現時点の結果は以下のとうりである.(1)肝臓の自動抽出プログラム標準として選んだ10症例の腹部CT画像について肝を用手的に抽出し、体輪郭内の各座標における肝の存在確率をもとめた.測定症例の腹部CTの各スライスにおいて、肝の存在確率が100%の座標で肝の実質のCT値をサンプリングし、その平均および標準偏差をもとめてその平均+/-3標準偏差を上下の閾値とし2値化した.肝の存在確率100%でこの閾値内にある座標を始点とし前後上下に連結点を走査した.10例でこの自動的肝臓抽出と用手的による輪郭抽出による各スライスの肝の面積を比較したが、自動的計算法は用手的抽出法より平均約1%小さい値となった.用手的抽出では、肝内の脈管を除去していなかったことが原因と考えられた.(2)容積計算補正手技における再現性の検討CT値150の造影剤200mlを封入したゴム風船および手術用手袋ファントムを水層内に静置し、螺旋型CTで撮像し、画像処理端末にてCT値60を閾値として抽出した.ファントムの底部がCT値が近似したプラスチック製容器に接しているため、それぞれ21,24スライスの画像中、10および20スライスで用手的な辺縁補正を要したが、5回の同一観察者による測定はそれぞれ196.0/1.67ml(平均/SD),195.9/0.88 4人の観察者による観察は197/1.34 ,193.28/1.46となった.閾値法による抽出では部分容積効果による容積損失は避けられないが、目的臓器のコントラストが良好な状態では再現性は良好になると考えられ、適切な臨床モデルを選んで応用する予定である.
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