1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08877196
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
大西 清 東邦大学, 医学部, 助教授 (30194228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蛯田 啓之 東邦大学, 医学部, 講師 (50201736)
大石 仁志 東邦大学, 医学部, 講師 (60185189)
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Keywords | ポリL乳酸 / 生体吸収材 / 生体適合 / 骨固定 |
Research Abstract |
【目的】 ポリL乳酸(以下PLLAと略す)生体吸収材の生体内経時変化、PLLA骨固定システムの骨癒合過程について動物実験を継続した。 【材料および方法】 PLLA骨固定システム(プレート:3×20×1mm、4穴、曲げ強度170g、650g、分子量16万・スクリュー:8×2mm径、分子量16万)を試作した。 (1) 生体内検索として家兎背部皮下へプレートを埋入、経時変化を検討した。 (2) 骨癒合検索として家兎頬骨骨切りモデルに対し骨固定を施行、金属プレート固定群と経時比較検討した。 【結果】 (1) 生体内検索:埋入したPLLAプレート(曲げ強度650g)は、経時的に白濁、膨化が進行し、移植後24週で分子量約12万、曲げ強度約500gに、52週では分子量約6万4千、曲げ強度約180gまで減少した。組織学的には、いずれの時期においても炎症反応や問題となる病的異物反応は認めなかった。 (2) 骨癒合検索:金属プレート固定群と差異なく良好な骨癒合を認めた。PLLAプレート固定群では、移植後36週、骨切り部に新生骨による骨癒合が完了し骨切り部は不明瞭となっていた。52週ではスクリュー部分にも溝に沿った骨形成を認めた。いずれの時期においても細片化したPLLAを貪食する組織球が観察されるものの、周囲組織に炎症反応や問題となる病的異物反応を示す所見は認められなかった。
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