1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08877239
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
斉藤 洋司 島根医科大学, 医学部, 助教授 (50162243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐原 由美子 島根医科大学, 医学部, 教務職員 (90234400)
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Keywords | モルヒネ / 硬膜外投与 / 耐性 / 体性痛 / 内臓痛 |
Research Abstract |
雄ラット(Sprague-Dawley)を対象として、ハロセン麻酔下に腰部より硬膜外カテーテルまたはくも膜下腔カテーテルを留置した。先端を浸透圧ミニポンプと接続し皮下に埋め込んだ。ミニポンプ内のリザーバーにモルヒネ溶液を入れ、6日間にわたって硬膜外持続注入を行った。また、生食をリザーバーに入れ同様の方法で硬膜外持続注入した。体性痛に対する疼痛閾値の測定はtail flick試験を用いて、内臓痛に対する疼痛閾値の測定はcolorectal distension試験を用いて行った。持続注入終了翌日に、モルヒネ耐性形成の程度を調べるため、モルヒネの硬膜外負荷試験、くも膜下腔負荷試験を行いdose-response curveを作成した。くも膜下腔カテーテルを挿入したラットでは、モルヒネ持続注入(10μg/kg/hr)を6日間行い、同様の測定方法により耐性形成を観察するとともに、一部のラットでは脊髄の標本を作成した。免疫組織化学染色法により脊髄標本においてc-fosを染色し、その変化を観察した。モルヒネの硬膜外持続注入により、体性および内臓性抗侵害受容効果が容量依存性に認められた。この様な耐性形成は、くも膜下腔投与においても同様な経時的変化(減衰)曲線としてみとめられた。モルヒネの持続注入行ったラットでは脊髄標本において、c-fos陽性細胞を観察することができたが、標本数が少なくモルヒネ耐性との関係を結論づけるには至らなかった。
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