1996 Fiscal Year Annual Research Report
N-mycアンチセンスオリゴヌクレオチドによる精巣腫瘍細胞増殖抑制の検討
Project/Area Number |
08877249
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
浅野 晃司 東京慈恵会医科大学, 医学部・泌尿器科学教室, 助手 (50222584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 伸樹 東京慈恵会医科大学, 泌尿器科学教室, 助手 (50277018)
武内 宏之 東京慈恵会医科大学, 泌尿器科学教室, 助手 (10256406)
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Keywords | 精巣腫瘍 / 治療 / N-myc / アンチセンスオリゴヌクレオチド |
Research Abstract |
1、培養細胞株におけるN-myc遺伝子発現の確認 理研ジーンバンク細胞開発銀行より培養細胞株NEC8、NEC14、NEC15を、JCRBよりITO-IIを購入、またNCC-ITは国立がんセンター研究所より供与を受けた。これらの細胞株はいずれもヒト胚細胞腫瘍(NEC-8、NEC14、NEC15、ITO-IIは精巣腫瘍)より樹立した培養細胞株であり、すべてnon-seminoma typeである。これらの細胞よりtotal RNAを抽出し、N-myc probeを用いてNorthern blotを施行した。その結果、すべての細胞株においてN-mycが過剰に発現していることが判明した。発現の程度はNEC8、NEC14が最も高く、続いてNEC15、ITO-II、NCC-ITの順であった。 2、N-mycアンチセンスオリゴヌクレオチドの作成 翻訳開始コドン(ATG)を含むアンチセンスS化オリゴをDNA合成機にて2種類作成した。長さはいずれも15merであり、対照としてそれぞれのアンチセンに対応するセンスS化オリゴも作成した。 3、N-mycアンチセンスオリゴの抗腫瘍効果の検討(in vitro) 現在、N-mycの最も発現の高いNEC8、比較的発現の低いNCC-ITの2種類の細胞株にアンチセンスオリゴを投与し、形態変化の有無を観察するとともに、細胞増殖の変化を検討している。また、オリゴ自体の毒性に関しても検討中である。
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