1997 Fiscal Year Annual Research Report
N-mycアンチセンスオリゴヌクレオチドによる精巣腫瘍細胞増殖抑制の検討
Project/Area Number |
08877249
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
浅野 晃司 東京慈恵会医科大学, 医学部・泌尿器科学教室, 助手 (50222584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 伸樹 東京慈恵会医科大学, 医学部・泌尿器科学教室, 助手 (50277018)
武内 宏之 東京慈恵会医科大学, 医学部・泌尿器科学教室, 助手 (10256406)
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Keywords | 精巣腫瘍 / 治療 / N-myc / アンチセンスオリゴヌクレオチド |
Research Abstract |
1.N-mycアンチセンスオリゴ単独での抗腫瘍効果の検討 N-mycの発現の高いNEC8、比較的発現の低いNCC-ITの2種類の培養細胞株を使用した。まず、96穴plateに各細胞を2x10^3/wellでまき、昨年作成したセンスおよびアンチセンスオリゴを1〜10μMの濃度で3日間投与、4日目にMTS assayにて細胞増殖の差を検討したが、コントロールと仕較してセンスおよびアンチセンスともに細胞の増殖が抑制された。この原因は、オリゴ自体の毒性によるものである可能性が大きいと思われたため、オリゴの精製法を従来のOPC法からHPLC法に変更し再度同様の検討を試みたところ、オリゴの毒性は軽減したもののアンチセンスによる有意な増殖抑制は認めなかつた。これはオリゴが細胞へ取り込まれる率が低いために増殖抑制が生じなかつた可能性があると考え、以下の実験を行つた。 2.N-mycアンチセンスオリゴとリポソーム併用での抗腫瘍効果の検討 リポソーム(商品名 Tfx)とオリゴを適量(2:1〜4:1)混ぜ、上記と同じ方法で細胞に投与したところ、アンチセンスによる軽度の増殖抑制を認めた。ただし、リポソーム自体の毒性も関与している可能性があるため、オリゴとリポソームの最も効果的な混合率を現在検討中である。
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