1996 Fiscal Year Annual Research Report
神経栄養因子の歯周組織での存在意義 非神経要素が神経成長因子受容体をもつ
Project/Area Number |
08877271
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
前田 健康 新潟大学, 歯学部, 教授 (40183941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 功 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90205633)
大島 勇人 新潟大学, 歯学部, 講師 (70251824)
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Keywords | 神経成長因子 / 神経成長因子受容体 / trkファミリー / 歯周組織 / 非神経系細胞 / trkB / ラット / 歯根膜 |
Research Abstract |
ラット臼歯歯根膜における高親和性神経栄養因子受容体trk familyの分布、特に非神経系細胞における局在をTrkA、TrkB、TrkCに対する抗体を用いて免疫細胞化学的に検索した。また、TrkBの検索にはFull length typeとTruncated typeの2種を用いた。 1.ラット臼歯歯根膜には多数のTrkB免疫陽性を示す細胞が存在した。また、Full length typeとTruncated typeの2種の抗体間では免疫陽性を示す細胞の種類にほとんど差がなかった。これらTrkB免疫陽性細胞は歯根膜線維芽細胞、破骨細胞、破歯細胞、セメント芽細胞、樹状細胞であったが、骨芽細胞、骨細胞はTrkB免疫陰性であった。加えて、Truncated typeのTrkB免疫染色では血管内皮細胞が免疫陽性を示した。 2.TrkAとTrkCの免疫染色では歯根膜線維芽細胞は免疫反応陰性であった。骨芽細胞は強いTrkC免疫陽性を示したが、TrkAは免疫陰性であった。破骨細胞は細胞質周囲に弱いTrkA反応が観察された。しかしながら、骨細胞はTrkA、TrkCいずれも免疫陰性であった。一方、樹状細胞はTrkA、TrkCの抗体に強く反応した。 以上の結果をまとめ、Archives of Oral Biologyに投稿、受理され、現在印刷中である。 3.現在、TrkBのmRNAに相補的なoligonucleotide probeを用いて、in situ hybridization法にて遺伝子レベルの検索を実施中である。
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Research Products
(1 results)