1996 Fiscal Year Annual Research Report
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08877272
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
前田 憲彦 広島大学, 医学部, 教授 (60049418)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉子 裕二 広島大学, 医学部, 助手 (20263709)
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| Keywords | エストロゲン / 骨格筋 / 咀嚼筋 / 免疫組織化学 |
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| Research Abstract |
閉経後のエストロゲンの減少は女性の身体に様々な生理学的変調をきたすことが知られている。老化にともなう筋力の低下もそれに起因する現象ではないかと一部では言われているが、未だその実態は明らかにされていない。さらに、筋力の低下による運動機能の低下が脳機能にも影響を及ぼす可能性があり、早急にこれらの問題を解決するための糸口を探る必要がある。
そこで、今年度は、骨格筋の恒常性維持に対するエストロゲンの効果を調べるために、骨格筋におけるエストロゲン受容体の発現をマウスのmasseter muscleを材料にして経日的に観察した。実験材料には妊娠雌マウス(ICR系)から得られた個体を使用した。経日的に取り出した雌雄のmasseter muscleを凍結連続切片とし、エストロゲン受容体の存在有無を免疫組織化学によって調べた。
エストロゲン受容体の免疫組織化学反応は雌雄マウスのmasseter muscleを構成する筋線維の核に観察され、その発現時期も雌雄間においてほとんど差が認められなかった。さらに、エストロゲンの受容体は生後の早い時期に雌雄のmasseter muscleにおいて認められることが明らかとなった。これらのことはエストロゲンが雌雄を問わず骨格筋の発達と恒常性維持に関わっていることを示唆している。その一例として、乳酸脱水素酵素アイソザイムの生後変化において、エストロゲンが関与しており、アンドロゲンの作用に対してpermissiveに働いていることが挙げられる。なお、エストロゲン受容体に関する研究成果については、論文として発表する準備を進めている。
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