1997 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト歯肉線維芽細胞の細胞周期に同調したTIMP-1の核内移行
Project/Area Number |
08877280
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Research Institution | School of Dentistry, Aichi-Gakuin University |
Principal Investigator |
早川 太郎 愛知学院大学, 歯学部・生化学講座, 教授 (80064822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 京子 愛知学院大学, 歯学部・生化学講座, 助手 (40231659)
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Keywords | ヒト歯肉線維芽(Gin-1)細胞 / TIMP-1 / 細胞周期 / 核移行 / TIMP-2 / TIMP-3 / マトリックス金属プロテアーゼ(MMP) |
Research Abstract |
昨年度、すでに、S期のGin-1細胞の細胞質および核両抽出液についてMMP(主としてMMP-9)阻害活性を測定し、それぞれのin vivoでの単位容量当たりの活性が細胞質画分のそれよりも有意に高いことを明らかにした。今回は、さらに、核抽出液によるMMPの阻害が容量依存性であること、抗TIMP-1モノクロナル抗体の添加でほぼ完全に解除されることを明らかにすることによってS期の核に陽染されるTIMP-1様タンパクがTIMP-1そのものであることを再確認した。一方、RT-PCRによって、Gin-1細胞がTIMP-1、TIMP-2およびTIMP-3すべてのmRNAを発現していること、このうちTIMP-1とTIMP-3は共にFCS刺激後6〜9時間(midG1期)でその発現が最高に達するのに対し、TIMP-2は従来housekeeping遺伝子として知られているように、刺激や時間に関係なく一定量の発現を示した。それで、さらに、S期のGin-1細胞の細胞質および核両画分について、ウエスターン・ブロッティングを行ったところ、いずれも細胞質画分では陽性のバンドを示したが、核画分ではTIMP-1のみが陽性バンドを示した。この事実は、Gin-1細胞が3つのTIMPを発現しているにも拘わらず、そのうち核へ移行するのはTIMP-1のみであることを強く示唆している。現在、さらに、ロ-ダミン標識TIMP-1と核画分を用いてTIMP-1がどのような機構で核へ移行するかを検索中である。
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