1997 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者(80・90歳代)の運動能力及び精神活動能力の維持方法の解明
Project/Area Number |
08877341
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
清水 順市 広島大学, 医学部, 助教授 (10126584)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 佳恵 広島大学, 医学部, 助手 (00263707)
|
Keywords | 体力テスト / 高齢者 / 精神活動能力 / 健康度評価 |
Research Abstract |
高齢者の身体運動機能と精神機能を維持方法の解明のために初年度である平成8年度は身体機能評価,精神機能評価そして健康度自己評価を実施し運動プログラムを作成した.次年度は引き続き身体機能評価,精神機能評価を定期的に実施し,運動プログラムを実施しその内容について検討した. 身体機能評価は10種目の体力テストを用いて評価した.精神機能評価はMini Mental Scale Examination(MMSE)を用いた.心理的な健康状態を把握するために健康度自己評価法,そして志気を評価するためにPGCモラールスケールを用いた. デイケアに参加する高齢者(男性17名:70歳代9名,80歳代7名,90歳代1名,,女性78名:70歳代27名,80歳代40名,90歳代11名)を対象とした. 次年度は初年度に得られたデータに基づいて身体機能評価で低下および体力の衰えを訴えた人を対象に,午前中リハビリプログラムと称して約1時間で筋力維持運動や踊りを取り入れた.内容は椅子座位で砂袋をつけて下肢の伸展・屈曲運動を行った.次にダンベル体操を行った.踊りは全身の平衡性と協調性を得る目的で音楽に合わせた繰り返しのリズミカル運動を行った. 午後のプログラムは約1時間30分,身体運動および精神機能維持をはかる目的で,デイケア参加者全員が一カ所に集合し,ストレッチ体操,ダンス,民謡(踊り),現実検討法として1週間または最近に起きた事件,話題などに関して意見を言い合う場を作った. 午前のリハビリプログラム参加者は運動機能を維持および体力テストの値を向上することができた.午後のプログラムは全員が一緒に行い,MMSE得点が一桁代から満点の30点まで分布していた.このプログラムは必ず最低一回は発言しなければならない.この方法により,参加者は受身的な参加から能動的に変化し,自分の存在感を持ち,自信をつけることができた.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 清水順市 他: "ディケアに参加している高齢者の体力" Gerontology mew horizon. 9・3. 99-107 (1997)
-
[Publications] 藤村昌彦 清水順市 他: "ディケアにおける高齢者の評価" 理学療法ジャーナル. 31・7. 515-520 (1997)
-
[Publications] 清水順市 他: "ディケアに通う老人の健康度自己評価と志気および身体運動能力" 作業療法. 16・特別. 149 (1997)
-
[Publications] Jun-ichi Shimizu: "Effect of the Day-care Program for Elderly" 12th international congress of W.F.O.T.(印刷中). (1998)