1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08877358
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
齋藤 やよい 千葉大学, 看護学部, 講師 (40242200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 たみ子 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (60239035)
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Keywords | 食行動 / 食事摂取スタイル / 食事指導 / ビデオ観察法 / 心拍変動係数 |
Research Abstract |
食事指導に活用できる「食べ方」を分類する尺度として、6つの独自の食事摂取スタイルの有効性を検討し、さらに食行動修正のための指導方法について考察した。 対象は平成8年度に書面による研究参加同意を確認した健康な成人男性ボランティア40名とし、環境音楽として、リズムの異なった音楽を用いたときの反応を、生体基礎研究解析装置、質問紙、ビデオカメラおよび解析装置により観察・測定した。使用した音楽はパ-カッションのみによる音楽で、1つは56beats/minの遅いテンポとし、もう1つを122beats/minの速いテンポとした。各対象について(1)遅いテンポの曲を聞かせる、(2)速いテンポの曲を聞かせる、(3)なにも聞かせない、の3通りの環境の中での変化を比較した。 その結果、3通りの環境間で食事時間、摂取量、心拍変動係数(CVRR)、主観的な満足感、食感などの変数に有意な差を生じなかった。しかし、速いテンポの曲を聞いた場合では、咀嚼回数は遅い曲に比べ平均15%多く、食事摂取スタイルでは「食べる」と「休止する」を極端に繰り替えす【不定型】が増加することが明らかになった。音楽が人の気分に及ぼす効果があることはよく知られているが、今回のbitting behaviorへの効果は本人が気づいていない行動の変化という点で興味ある成果であった。 以上の成果と平成8年度の結果と合わせ、食事の食べ方を分類する6つのスタイルは様々な条件の変化に対応可能であることが確認された。また、ストレスの大きい内的コントロール感覚に働きかける指導以外にも、外的要因を調整することにより、食行動の修正を期待できることが明らかになった。
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[Publications] 齋藤やよい: "食事摂取に伴う循環動態の評価(その1)" 看護管理. 7・4. 302-309 (1997)
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[Publications] 齋藤やよい: "食事摂取に伴う循環動態の評価(その2)" 看護管理. 7・5. 382-389 (1997)
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[Publications] 齋藤やよい: "看護技術の再構築・経管栄養法の技術について" ナーシング・トゥデイ. 12・8. 50-53 (1997)
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[Publications] (分担)齋藤やよい: "考える基礎看護技術" 廣川書店, 13 (1997)
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[Publications] (分担)松田たみ子: "考える基礎看護技術" 廣川書店, 16 (1997)