1997 Fiscal Year Annual Research Report
看護情報の開示という点からみたウオ-キングカンファレンスのタイプと特徴
Project/Area Number |
08877364
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
齋藤 亮子 北里大学, 看護学部, 講師 (40276168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 千佳子 北里大学, 看護学部, 助手 (30286372)
初谷 留里子 北里大学, 看護学部, 助手 (50276169)
竹村 華織 北里大学, 看護学部, 助手 (80265727)
諸田 直実 北里大学, 看護学部, 講師 (20210205)
遠藤 恵美子 北里大学, 看護学部, 教授 (50185154)
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Keywords | 看護 / ウォーキング・カンファレンス / 情報開示 |
Research Abstract |
1 研究目的:看護情報の積極的な開示が患者の認識と病気対処行動及び看護者の認識とその看護にどのような影響を及ぼすかを探究するために、現在ウオ-キングカンファレンス(以下W.C.と略す)の型で看護情報の開示を行っている病棟におけるW.C.のタイプと夫々の患者の認識と病気対処行動、看護者の認識と看護の特徴を調べる。 2 研究方法:1)研究デザイン:質的帰納的研究デザインを取った。2)研究対象:W.C.を行いる関東地方の施設。研究者等の研究の承諾が得られた5病院6病棟を対象とした。3)研究期間:平成9年3月〜平成9年8月 4)データ収集及び分析方法:継続的比較検討方法を採用した。 3 結果:1)次の3タイプが認められた。A、情報相互交換・人間関係積極型→問題解決型と命名する。B、情報収集一方的・人間関係消極型→情報収奪型と命名する。C、情報収集一方的・人間関係積極型→AとBが折衷した型→折衷型と命名する。AタイプとBタイプは対極をなすと思われ、CはAとBの折衷型である。2)タイプ別にみた看護者の認識と看護及び患者の認識と病気対処行動の特徴(1)「Aタイプ」の看護者は患者の生活の援助を中心に考え、W.C.で看護上の問題を引きだしたり、援助計画を患者と共に考えようとしている。(2)「Aタイプ」の患者は医療者に支えられているという実感と満足感を持ち、自ら回復しようと主体的で積極的である。療養に必要な情報は十分に交換していると感じている。(3)「Cタイプ」の看護は疾患中心、身体中心に考えられている。看護婦は常に患者に対して「看護する人」であり、患者は「看護される人」である。(4)「Cタイプ」の患者は自らを素人であると認識し、治療に関しては医師にお任せしている。医療情報は聞いても解らないので、知らなくてもよいと言うが医療者に対してある種の不満を持っている。 4 考察:(この研究の限界:)関東周辺の5施設6病棟を調査対象としたので、結果の一般化には制約がある。インタヴューの対象者の推薦を対象病棟の婦長に依頼したので、制約がある。
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