1997 Fiscal Year Annual Research Report
体脂肪燃焼・運動持久力を高める食品の機能に関する研究
Project/Area Number |
08878004
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
岡本 秀己 滋賀県立大学, 人間文化学部, 講師 (10159329)
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Keywords | ヒト / トウガラシ / 心拍 / 踏台昇降 / 運動持久力 |
Research Abstract |
トウガラシの成分が酸素運搬系機能の改善あるいは呼吸循環器系の機能亢進に働く可能性を確認するため、トウガラシの摂取が運動負荷時および回復期の心拍に及ぼす影響について検討した。 1.方法 20-21才の健康な学生15名を対象とし、食後2時間以上の空腹時にトウガラシ1gを摂取させた。1時間後に踏み台昇降を3分間行わせ、その後の10分間のリカバリー期にわたって、ハートレートモニターバンテージを用いて心拍を測定し、対照は、トウガラシ摂取なしとした。また、18-19才の健康な学生4名を対象とし、食後2.5〜3時間の空腹時にトウガラシ1gを摂取、1時間後に踏み台昇降を限界まで行い、運動中と終了後10分間のリカバリー中の心拍および昇降運動継続時間を測定した。 2.結果 3分間の踏み台昇降運動中の心拍数は、トウガラシ摂取が対照を下回った。また、運動後の心拍の回復は、トウガラシ摂取で早く、特に、リカバリー初期では顕著であった。また、定常状態への回復時間も早まった。一般体力測定で行われる心拍数をスコア化する方法でも有意にトウガラシ摂取でスコアが高まった。また、4名の踏み台昇降運動継続時間に有意な増加が認められた。これらの結果は、トウガラシの摂取がトレーニング効果と同様に運動時心拍数の減少、運動後の心拍回復の加速、運動時間の延長などの運動耐容能を高めることを示唆している。また心肺機能等への影響のほかに、トウガラシの成分による糖質や脂質の供給が高まった可能性も考えられ、事実、血糖値の増加は確認した。
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