1998 Fiscal Year Annual Research Report
セキュリティ・センサあるいは警備員の最適配置に関する研究
Project/Area Number |
08878058
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 紘一 京都大学, 工学研究科, 教授 (70026079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 弘明 京都大学, 工学研究科, 助手 (50283635)
幸田 武久 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60205333)
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Keywords | セキュリティ / 多重カットセット / センサの最適配置 / 警備員の最適配置 / 遺伝的アルゴリズム / セキュリティ工学 / システムズアプローチ |
Research Abstract |
社会システム工学の重要な一分野であるセキュリティ工学分野にシステム工学的あるいは数理工学的な接近法の導入をはかり、いわば「セキュリティ・システム工学」ともいうべき応用分野を確立することを目標として、本研究ではセンサあるいは警備員の、より現実的な条件を加味した適用範囲の広い最適配置問題の構築と、高速かつ複雑なシステムに適用可能な解法アルゴリズムの追求を目的としている。研究実施第3年度である本年度は初年度及び第2年度に引き続き、セキュリティ・センサあるいは警備員の最適配置に直接関連する「多重カットセット」を与えられたグラフから求めるための全く原理の異なる新しいアルゴリズム、特に組み合わせ最適化法の一つであるタブサーチ法の調査とその適用可能性に焦点を合わせて研究を進めた。1980年代にGloverによって考案されたタブサーチ法は確定論的なメタヒューリステイックな手法である。タブサーチ法は、適用するに当たって決定しなければならないパラメータの数は少なく、解を得るための反復回数も少なくてすみ、数学的証明は未だなされていないが、最適に近い良い解を簡単に発見できる手法として注目されている。まず、「多重カットセット」問題に適用する前段階として、最適レギュレータ問題に本夕ブサーチ法の適用を試みたところ、非常に簡単な手続きによってよい解を求めうろことを確認した。ただし、問題の次元が大きいとかなりの計算時間が必要となり、この点への対処が重要であることが明らかとなった。本格的な「多重力ットセット」問題への適用は今後の研究の課題として残された。
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