1996 Fiscal Year Annual Research Report
機能材料としてのボイド/バルブ格子の製造に関する研究
Project/Area Number |
08878063
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長谷川 晃 東北大学, 工学部, 助教授 (80241545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 学 東北大学, 工学部, 助手 (40226006)
阿部 勝憲 東北大学, 工学部, 教授 (70005940)
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Keywords | ボイド格子 / イオン照射 / 高融点金属 / イオンビーム応用 |
Research Abstract |
平成8年度においては、加速器照射によって材料中にボイド/バブル格子を製造するために不可欠な高温照射装置の作製とその機能確認を行い、予備的な高温照射実験を行った。設備備品として、高温照射のための赤外線加熱装置の制御装置とボイド/バルブ格子の画像データ処理用のパーソナルコンピュータを購入した。 ボイド/バルブ格子を材料中に生成させるためには、はじき出し損傷と空孔型格子欠陥が自由に動ける温度が必要となる。本研究でははじき出し損傷導入のために東北大学ダイナミトロン加速器を用い、この加速器からのイオンビームを照射する資材を高温に保持するための高温照射装置を本年度に作製した。高温照射装置は真空チャンバーと赤外線加熱装置および資材ステージから構成されるが、本装置では真空チャンバー外にすべての電気部品を置くことができるので、照射チャンバーに外部からの電気的ノイズが入らないようにすることができるのが特徴である。この結果、照射チャンバーを高温に加熱した際にも照射チャンバーが単一のファラディカップとして機能するので、ボイド格子作製のために必要なはじき出し損傷を導入のするイオンビームを常にモニタすることができるようになった。予備的な照射実験により、800℃までの高温照射が可能になることが分かった。さらにステージ部の改造により1000℃までの照射が可能になることが分かった。来年度は1000℃間での高温照射を達成し、ボイド/バルブ格子を生成させる対象として考えているモリブデンおよびタングステンに対して、800〜1000℃でのイオンビーム照射を行ってボイド/バルブ格子の製造とその構造の評価を行う予定である。
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