1997 Fiscal Year Annual Research Report
ライダーによる都市大気中浮遊物質と気温の鉛直分布の同時測定法の開発
Project/Area Number |
08878070
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
長澤 親生 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (80145664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿保 真 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20167951)
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Keywords | ライダー / 大気汚染物質 / 気温 / 大気境界層 / 回転ラマン |
Research Abstract |
都市の下層大気中の浮遊物質の動態を明らかにするために、都下八王子市の都立大学構内において、大気境界層付近までの浮遊物質濃度と大気温度の鉛直分布を同時に連続的に測定できるライダーシステムの開発を行い、実際の測定を行った。浮遊物質測定法としては、送信にNd:YAGレーザーの第2高調波、受信に偏光プリズムを用いたミ-散乱偏光ライダーを用い、散乱信号強度と偏光解消度の測定を行い、エアロゾル濃度と球形か非球形かの粒形情報の鉛直分布を各季節毎に得た。特に春季には花粉の分布と偏光解消度が良い相関があることが明らかになった。大気温度の測定には、大気分子の回転ラマンスペクトルの温度依存性を利用した回転ラマンライダーシステムを用いた。送信光には、インジェクションシーダ-付のNd:YAGレーザの第2高調波を用いた。ビームスプリッターにより2つに分けた光を、それぞれ中心波長の異なる狭帯域干渉フィルターを用い回転ラマン成分を取り出した。2つのフィルターは蛍光による影響を避けるため、アンチストークス成分を用い、中心波長は530.2nmと529.0nmで、帯域幅0.7nmの物をそれぞれ2枚重ねて使用した。それぞれのフィルターの送信波長(532.1nm)におけるブロッキングは1枚あたり10^4以上である。2つのフィルターの出力比が気温に依存することを利用し、大気温度の高度分布を測定した。ラジオゾンデデータとの比較により、高度5kmまでの範囲で良い一致が得られた。
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