1996 Fiscal Year Annual Research Report
ESTクローンを用いたアラビドプシスの天然生合成系のリバースジェネティクス
Project/Area Number |
08878082
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斉藤 和季 千葉大学, 薬学部, 教授 (00146705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野路 征昭 千葉大学, 薬学部, 助手 (80271534)
山崎 真巳 千葉大学, 薬学部, 講師 (70222370)
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Keywords | ESTクローン / シロイヌナズナ / 硫酸イオントランスポーター / cDNA / システイン生合成 |
Research Abstract |
高等植物は外界から硫酸イオンを取り込みシステイン、メチオニンを生合成する。演者らはこれまでに、シロイヌナズナから配列の異なる3種の硫酸イオントランスポーター遺伝子(AST12、AST56、AST68)を単離し、低硫酸イオン環境下でAST68のmRNA発現量が根部特異的に約9倍まで増加することを明らかにした。すなわち、植物は低硫酸イオン環境に適応して、根においてAST68の発現量を増加させることによりS源の補給を行っていると考えられる。さらにAST68、AST56は酵母の硫酸イオントランスポーター欠損変異株を相捕し、GAL1プロモーターによりガラクトース培地中で[^<35>S]硫酸イオンを細胞内に取り込むことが確認された。また、硫黄同化系の他の遺伝子の発現応答について調べたところ、AST68に加え、ASP換言酵素(APR1),セリンアセチル転移酵素(SAT1)のmRNA発現量が低硫酸イオン環境下で顕著に増大した。APR1は、硫酸還元系と硫酸転移反応系の分岐点に位置することから、低硫酸イオン環境下では硫酸還元/システイン合成の方向に調節が行われると考えられる。
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Research Products
(1 results)