2008 Fiscal Year Annual Research Report
種々の形態の感情検出および状況コンテキストへの適応によるポジティブ感情の喚起
Project/Area Number |
08F08048
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
沼尾 正行 Osaka University, 産業科学研究所, 教授 (30198551)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEGASPI R.S. 大阪大学, 産業科学研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | ユニザ-機械システム / 人間情報処理 / 感情コンピューティング / 人間-機械インタラクション / 複数センサインタフェース / 機械学習 / 自動特徴選択 / 近似マッチングアルゴリズム |
Research Abstract |
本研究の目的は次の三つである:(1)人の特徴を種々観察することを通した感情認識。 (2)経済的な感情検出方法の開発。(3)異なる文化における感情表出。 本年度は、生理的な特徴および感情の関係に焦点を絞って研究した。比較的安価なウェアラブルセンサとして、額および頬の筋電、心電、脈波、皮膚電導、呼吸の6種類を用意した。被験者としては、ベネズエラ人、日本人、フィリピン人、フランス人に依頼を行った。実験では、脳波計と上記ウェアラブルセンサを被験者に装着してもらい、感情を引き起こすような音を25分間聞いてもらった。この課題では、単一(呼吸または脈波)の生理センサにより、脳波計で検出可能な感情を推定できた。それらのうち脈波センサでは、35の特徴が出力されるが、それらの中から選んだ7%の特徴だけで、十分な推定ができた。このことは、脳波計のような高価なセンサを用いなくても、上記の安価なセンサにより、感情が推定できることを示唆している。現状では、ベネズエラ人と日本人の結果で上記を確かめており、今後はより広い範囲でこのことを検証していく予定である。 結果の文化圏への依存性を解析するため、大阪大学産業科学研究所とフィリピンのデラサール大学の二か所に各種センサを装備した共感空間をすでに用意している。今後は、感情状態と人の動きや移動との関係についてこれら二つの共感空間で研究していく予定である。
|