2009 Fiscal Year Annual Research Report
中央アフリカカメルーンにおける未利用生物資源からの有用生理活性物質の探索研究
Project/Area Number |
08F08430
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
塩野 義人 Yamagata University, 農学部, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
POUMALE POUMALE H.M 山形大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | カメルーン / 薬用植物 / 生理活性物質 / Hypoxylon polyporus / スクリーニング / 植物内生菌 / Ficus mucuso / ポリポルケチド |
Research Abstract |
【目的】 カメルーンは中央アフリカに位置に生命活動が非常に活発な地域であり、未だ、多くの薬用植物の成分が明らかになっていない。近年、生理活性物質の探索資源の一つに、これまでに、あまり研究がなされてこなかった植物内生菌菌類が注目が集まっている。そこで、今年度は、カメルーン産薬用植物に寄生する植物内生菌菌類より、生理活性物質を求めた。 【平成21年度の研究結果】 カメルーンの森林地域で、採取した150種の薬用植物サンプルの表面を常法に従い殺菌し、寒天プレートの静置し、数日後に、植物体の内部より発生してくる植物内生菌類を分取した。その後、それらを培養後、培養物のメタノール抽出物について、抗菌活性を用いて、スクリーニングを行った。その中で、TLC上で特徴的な物質の生産が認められたFicus mucuso(Moraceae)の樹皮より分離された糸状菌Hypoxylon polyporus FM-1株を選択した。次にFM-1株をの培養物をカラムクロマトグラフィーにより精査し、6種の物質を単離することができた。NMRを中心とした構造解析の結果、新規物質のポリケチド誘導物質ポリポルケチドAとB、エポキドン誘導体である4,7-ジメチル-(+)-エポキシドンを明らかにした。同時に、既知の(+)-エポキシドンやリビトールラミナリビオースも明らかにした。4,7-ジメチル-(+)-エポキシドンは、植物根(レタス幼根)に対して、生長阻害活性を示した(100μg/mL)。ポリポルケチドAとBは、ともに30μMの濃度で、細胞毒性を示さなかった。
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Research Products
(4 results)