2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波技術を活用した糖鎖修飾反応研究と、新規創薬シーズ創製への展開
Project/Area Number |
08F08620
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
清水 弘樹 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 創薬シーズ探索研究ラボ, 研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GAONKAR Santosh Laxman 独立行政法人産業技術総合研究所, 創薬シーズ探索研究ラボ, 外国人特別研究員
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Keywords | マイクロ波 / 創薬 / 糖鎖 / ペプチド合成 |
Research Abstract |
本研究では、糖鎖の持つ「水溶性」、「保湿性」、また薬品等の「体内吸収力の向上」や「患部への選択的輸送」といった機能に着目し、生理活性物質に糖鎖を修飾させて物質が本来有する機能の他に新たな機能を修飾させる基盤研究を進め、この方針にて薬効を有するが溶解性や毒性のために新薬とならなかった新薬候補化合物の再度の新薬化検討、あるいはすでに薬効が知られている化合物のより高活性誘導化という、新しい糖鎖化合物の利用法による新しい創薬開発戦略への展開を目指している。 研究分担者は、これまで主に生理活性物質の中でもヘテロ原子含有環状化合物の合成研究に従事してきた。本研究の長期目標としてこれらの化合物に糖鎖修飾をおこない、生理活性化合物に新たな機能修飾をおこなうことで創薬研究への展開を計画しているが、本年度の5ヶ月の間では、研究分担者の糖鎖合成研究に従事するのがはじめてであることを考慮し、まずは糖鎖合成基礎研究を進めた。基本単糖であるグルコース、ガラクトース、マンノース、グルコサミンの他、2糖ラクトース体などを化学変換し、プロパルギルアルコールとのグリコシル化反応をおこない、糖鎖合成の習得につとめつつ、今後の研究に展開可能な糖誘導体の合成を進めた。その後、これまでに研究分担者か合成し、報告した、薬効をもつヘテロ原子含有環状化合物の構造を基に新たな創薬候補化合物をデザインし、実際にマイクロ波を利用して効率合成研究をすすめた。現在、その化合物に、先に調整した糖誘導体を化学的に導入する研究をすすめている。
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Research Products
(1 results)