2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08714
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
秋山 茂樹 新潟大学, 自然科学系, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LORIDANT Benoit 新潟大学, 自然科学系, 外国人特別研究員
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Keywords | フラクタル / タイル張り / オートマトン / 結晶群 / 数系 / Pisot数 |
Research Abstract |
フラクタルタイルの境界の標準的なパラメータ付け、すなわち曲線として記述について継続的に研究した。このパラメータ付けは接触オートマトンによる小さいオートマトンによる表示に適切な順序を導入することで行われ、接触オートマトンが強連結グラフを与えるときはそのような順序付けにより標準的な数系を対応させることができることを大きなタイル張りのクラスで確認されている。またそのようなパラメータ付けが標準的であることを示すのにも成功した。これにはHe-Lauらの導入した新しい形のHausdorff測度を用いた。このパラメータ付けをRauzy fractalなどの複数のタイルによる非周期的なタイル張りに拡張する研究、およびパラメータ付けによるタイル内部の連結成分の位相構造の研究に着手している。とくに後者ではフラクタル境界での回転数の定義をすることが重要で現在試験的な計算を行っている。実際にHeighway dragonと呼ばれるフラクタルタイルは全体として連結であるが、内点の連結成分は有限個であり切断点を通じて連結成分の閉包は数珠上に繋がっていることが知られている。この結果は今回得られたパラメータ付けにより直接確認することができる。 一方結晶群の対称性をもつタイル張りについてJ.Luo,J.Thuswaldnerらと研究を進めた。タイルの内点集合の連結成分の記述に関しては、結果を精密化し証明を簡易化することに成功した。
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