2009 Fiscal Year Annual Research Report
衛星観測と地上観測の統合利用による土地被覆の変動解析および予測
Project/Area Number |
08J01376
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
本岡 毅 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | リモートセンシング / 分光指数 / 土地被覆 / 衛星観測 / 植物季節 / MODIS |
Research Abstract |
1.高波長分解能・高時間分解能の地上観測による、各種土地被覆の分光特性の把握 リモートセンシングによる土地被覆分類アルゴリズムを高度化するためには、各種土地被覆が示す分光特性を、高い波長分解能、高い時間分解能で把握することが鍵となる。そこで、前年度に引き続き、各種土地被覆において群落上部の分光特性(ハイパースペクトル分光放射計による)や天空・地表面状態(定点自動撮影カメラによる)の観測を、自動制御により毎日実施した。得られたデータに基づき、昨年度提案した分光指数GRVI(Green-Red Vegetation Index)の時系列変化を活用した植物季節観測アルゴリズムおよび土地被覆分類アルゴリズムについて検討した。また、新たに中間赤外領域の分光特性に関しても地上観測を行い、中間赤外領域を用いた分光指数の土地被覆分類への有効性について検討した。 2.衛星観測された地表面の分光特性の地上検証 衛星観測による地表面の分光特性データには大気分子による散乱や雲被覆に起因するノイズが含まれているため、衛星リモートセンシングによる土地被覆分類を有効に行うためには、これらのノイズによる影響を把握しておく必要がある。そこで、地上観測された分光データを用いて、衛星センサMODISが観測した分光データを検証した。その結果、MODIS観測の分光指数NDVIは、日本では春と秋冬に地上観測値よりも系統的に大きな値を示し、これが衛星MODISによる土地被覆分類や植物季節観測の大きな誤差要因となっていることが明らかになった。一方で、MODIS観測の分光指数GRVIは、1年中、地上観測値とおおむね一致することが示された。
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