2009 Fiscal Year Annual Research Report
パーソナルファブリケーションと次世代ネットワーキングの支援ツールの研究開発
Project/Area Number |
08J04550
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
栗林 賢 Keio University, 政策・メディア研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | パーソナルファブリケーション / ネットワーキングツール / 感性 / 創造性支援 / メタ認知 / インタラクション / 植物 / 生体システム |
Research Abstract |
パーソナルファブリケーションを自発的に行ってもらうために,メタ認知(認知している状態を認知する行為)や内部観測行為に注目し,個人の感性や発想のためのスキル向上を支援するシステムの企画・設計・開発を行った.第一に,思考や感覚を語ることでメタ認知を促進する手法を開発し,継続的に実験を行った.第二に,言葉の意味だけでなく声の変化を通して自らの感覚や身体の変化の解釈や認知を促進するための音声解析ソフトを開発した.第三に,散歩の際に感じたことを録音した声をパートナーと交換し,相手の観点を通して街を追体験する「感覚交換散歩」という手法を開発した.第四に,独り言ルームという声による外化とフィードバックを促進する生活環境を構築した.第五に,写真と同時に撮影対象について物語る声を記録するカメラと認知対象を写した写真とメタ認知内容を表す音声を元にスライドショー映像を生成・再生・編集するシステムの設計と開発を行った. 生物や人工物やコンピュータのインタラクション支援と生物の性質を利用したハイプリッドメディア制作支援では,精度の高い計測機器の導入し,年間を通して3つの植物の生体データの計測・蓄積を行った.加えて,開発したツールを利用した制作実践として,自然の持つ心理的効果やライフタイムスケールを利用した植物とのインタラクションデザインと,植物反応データベースに蓄積した長期間に渡るデータを利用したインタラクティブシステムの開発に取り組んだ.第一に,植物のデータを日付と種類を指定して閲覧することができるWEBサービスを開発した.日付や種類ごとの比較や時間による変化の閲覧を行うことができる.第二に,遠隔にある植物の生体リズムをほぼリアルタイムで伝える空間照明を設計・開発し,港区にあるエコプラザにて実験運用を行った.
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