2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J05237
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
近藤 康太郎 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 高エネルギー密度プラズマ / 衝撃波 / 輻射過程 / 原子過程 / パルスパワー / 粒子ビーム / レーザーイオン源 |
Research Abstract |
昨年度,我々の電磁駆動衝撃波は光学的厚さの影響が小さいことが示されたが、天体現象の中には光学厚さの影響が強い現象も数多く存在すると考えられる。輻射と流体が強く相互作用する系は非線形性をもち評価が難しい。また原子番号の大きい元素の光の吸収度を表すオパシティーはそのデータそのものが乏しく、原子物理学の分野においてもその評価が望まれており、実験的に輻射流体を形成することは非常に意義深い。 光学厚さの影響を評価するためには、より密度の高いプラズマを形成する必要があり、電磁駆動方式に比べ、高密度なプラズマを形成しうる粒子ビームを用いた手法は有力であると考えられる。粒子ビームでこのようなプラズマを形成するためには、高フラックスでかつ品質の高いビーム(低エミッタンス)が必要不可欠である。レーザーイオン源は従来のイオン源に比べドリフト運動したプラズマを利用するため高い電流値を持ち、かつその気体力学加速でプラズマ温度が下がり低エミッタンスにすることが可能であるので、その両者が実現しうる。高エネルギー密度プラズマを形成するための高フラックス・低エミッタンスイオン源の構築を目指した。 高い電流値をもつレーザーイオン源を実現するために、固体ターゲット(銀)の裏面に表面磁場4000Gaussの永久磁石を置き、磁場強度と電流値の関係を米国ブルックヘブン国立研究所にあるレーザーイオン源を用いて行った。低電離イオン生成量は磁場強度による大きな変化が計測されなかったが次高電離イオンの生成量は磁場が存在すると今回の実験条件でおよそ4倍以上の増大が観測された。 また、固体ターゲットから引き出し部までの間にソレノイド磁場を印加した実験をおこなったところ10倍以上のイオン電流値の増大がみられた。 磁場によりレーザーイオン源の電流値が増大することがわかった。
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Research Products
(8 results)