2009 Fiscal Year Annual Research Report
砂防堰堤建設に伴う無機的環境の変化による渓畔域樹木群落構造の変化の解明
Project/Area Number |
08J06167
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒河内 寛之 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 河川 / 樹木 / 遷移 / 分子生態 / 外来種 / 栄養繁殖 |
Research Abstract |
砂防堰堤の建設による河川かく乱の抑制により、樹木の定着が加速することが明らかとなり、山地河畔林の初期定着過程を樹齢解析により、明らかにすることができた。また、マイクロサテライトマーカーを用いた親子解析により、遺伝子レベルで樹木の分布様式(堆砂地上内の更新は確認されなかった)を把握することができた。 これらの成果を、4年に1度開催される国際生態学会で発表した。現在、これらのデータをまとめ、英語論文を作成中である。 また、河川かく乱の抑制とともに、河川敷へは外来木本植物であるニセアカシアが優占して定着していた。河川上流域でもニセアカシアの定着が確認され、どのように分布拡大しているのかを明らかにするために、DNA解析と年輪解析を行っている。 千曲川流域内の伐採時期の異なるニセアカシア河畔林に調査区を設置し、ニセアカシアに特異的なSSRマーカーを用いてジェネット解析を行った。更に国土交通省の協力により、ニセアカシア林の伐採を行い、地際部の円板採取による年輪解析も行った。これらの解析により、ニセアカシア河畔林の伐採後の復元過程が明らかとなり、そこで得られた結果をPlant Ecology(査読付き英語論文)に投稿し、受理された。
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Research Products
(6 results)