2010 Fiscal Year Annual Research Report
スペクトル情報に基づくデジタル映像の色再現に関する研究
Project/Area Number |
08J40108
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
村上 百合 東京工業大学, 像情報工学研究所, 特別研究員(RPD)
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Keywords | マルチスペクトル / 映像収集 / 色再現 / 高彩度色 / 光沢 / Compressive imaging / スペクトル計測 / 質感 |
Research Abstract |
本研究課題では、既存の3バンドカメラに、低解像度のスペクトル画像センサを組み合わせて用いることで、小型で高精度なスペクトル映像収集技術を確立すること、および、マルチスペクトル映像収集における汎用性や操作性を向上させる技術を確立することを目的としている。 スペクトル映像収集技術については、今年度は手法の高精度化を検討し、効果を実証した。これにより、これまでよりも幅広い対象について、高精度な画像データ収集が可能となった。また、ファイバータイプの小型の低解像度スペクトル画像センサを試作した。 マルチスペクトル映像収集における汎用性や操作性の向上については、小型の多点スペクトルセンサを用いて、画像処理に必要となる照明光スペクトルを簡易に取得する方法について検討し、効果を確認した。これにより、簡易な装置での照明光スペクトル計測の実施が可能となる。 さらに、スペクトル映像の利用分野拡大に向け、以下を実施した。 ・高彩度色を含む対象の色情報を精度よく取得可能であることを示し、広色域映像取得技術としての有用性を示した。 ・ステレオカメラで取得される画像データへ提案手法を適用することで、6バンドの3次元画像取得が可能であることを確認した。 ・スペクトル画像に基づく色再現画像において、ハイダイナミックレンジ画像処理を組み合わせることで、光沢等をもつ被写体における質感再現性が向上することを示した。 ・病理画像診断、リモートセンシングにおけるスペクトル画像の利用方法について検討を行った.
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