1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08NP0701
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
水谷 修 国立国語研究所, 所長 (60088789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 正人 国立国語研究所, 情報資料研究部, 室長 (20000432)
甲斐 睦朗 国立国語研究所, 日本語教育センター, センター長 (10024085)
賀集 寛 関西学院大学, 文学部, 教授 (20090730)
平野 健一郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40012463)
江川 清 国立国語研究所, 情報資料研究部, 部長 (30000425)
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Keywords | 日本語観国際センサス / 行動計量学的研究 / 文化摩擦 / 実験言語学的研究 / 言語教育 / 同時通訳 / 機械翻訳 / 情報発信 |
Research Abstract |
各班の進捗状況の概要は以下のとおりである。 総括班: 国際シンポジウム(「国際社会の日本語」),および研究報告会を実施するとともに,本プロジェクトの評価および企画推進に努めた。 研究班1(センサス): 「日本語観国際センサス」のための調査票を完成させ世界15カ国において本調査を実施した。また,アメリカミシガン大学の日本語学専攻の学生を対象にセンサスデータと対照するための事例調査を行った。この他,国内でメディア調査を継続するとともに長野五輪を契機とした日本人の外国語意識調査,言語政策研究会などを実施した。 研究班2(文化摩擦): 理論的研究チーム 国際化に伴う多文化・多言語状況の中に置かれた日本語自身が実は国際的に多様化しているということを認識できたのが今年度の大きな成果である。この認識を基に日本語のあり方を考えてゆくことが今後の研究指針となる。 社会言語学的研究チーム 刺激ビデオを用いた調査を場面を拡大して継続した。対象は,日本在住の英・仏・朝・ブラジルポルトガル・ベトナム語母語話者およびアメリカ・フランス・韓国・ブラジル在住の日本語母語話者。日本国内各地域の日本人を対象とした同様の調査,日本国内各地域の新来外国人と日本人のネットワークへの参与観察についても継続した。 研究班3(実験言語): 文字研究チーム 日本語表記形態の主観的表記頻度や漢字の出現頻度の基準表作成とその心理学的検討,これらの一部を外国人の日本語学習者に適応した研究,日本語に関する心理言語学的研究文献のまとめ,のいずれも当初計画をほぼ達成できた。 音声研究チーム 国際シンポジウム「21世紀の日本語音声教育に向けて」を主催し,国内外の日本語教育担当者による,音声教育の教材,教授法の開発,音声教育専門教師要請の必要性などについて議論を行った。また,日本語学習者のアクセント知覚テストの分析を進めた。 計算機実験チーム 分類語彙表増補版に表記情報と語種情報を追加し,機械検索のためのプログラムを作成した。中国人による日本語作文,日本人による中国語作文を対象に母語の影響,語彙選択について調査分析した。 研究班4(情報発信): 同時通訳研究チーム 放送通訳の日本語に関する受け手調査を実施した。また通訳・翻訳研究会を主宰した。 漢字符号研究チーム クライアント・サーバ環境における日本語と中国語の混在入力処理で,構造化4バイトコードに属性情報を付加することの重要性を実験により示した。 コーパス研究チーム 明治期雑誌の計算機入力を行うとともに一部資料について文字頻度調査を行い異体字の整理分析を行った。 言語教育研究チーム 「日本の音声言語教育の振興」「他教材の教科書の言語表現」「帰国子女への日本語教育」を考えるために,各教科教師や教育行政関係者に対する言語教育のあり方に関する質問紙調査の準備,定例研究会と国際シンポジウムの開催,小学校算数・社会科授業の映像資料の収集,各教科の言葉の現状調査,帰国および外国人児童・生徒への言語教育の調査を行った。
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Research Products
(31 results)
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[Publications] 劉 志明: "中国における日本語の国際化" 国際協力論集(神戸大学大学院国際協力研究科). 4-1. 137-154 (1996)
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[Publications] 真田信治・姜 錫祐: "韓国で日本語と意識されて使われている語彙について" 侍兼山論叢. 30. 1-9 (1996)
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[Publications] 真鍋 一史: "広告における「他者性(Otherness)」の探求" 日経広告研究所報. 169. 29-35 (1996)
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[Publications] 平野健一郎: "「日本語を(アジアにおける)国際語にするには」" 世界秩序研究会編『これからのアジア秩序とその諸相』. 139-151 (1996)
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[Publications] HIRANO Kenichiro: "The Role of the Japan-U.S.Relationship in Asia: The case for cultural Exchange" Japan Review of International Affairs. 10-4. 314-334 (1996)
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[Publications] HIRANO Kenichiro: "Japan's cultural Exchange Approaches in Asia Pacific" P.King and Y.Kibata eds. Peace Building in the Asia Pacific Region. 88-97 (1996)
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[Publications] 神野志 隆光: "「日本語」はいつどのようにして誕生したのか?" 逆転の日本史「古代史論」. 207-221 (1996)
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[Publications] 神野志 隆光: "文字とことば・「日本語」として書くこと" 万葉集研究. 第二十一集. 57-89 (1997)
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[Publications] 平田悦郎,鮎澤孝子,西沼行博,中川千恵子,小高京子: "東京語アクセント習得の縦断的研究-在日1年の観察結果報告-" 平成8年度日本語教育学会春季大会予稿集. 85-90
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[Publications] 杉島一郎,賀集 寛: "表記形態が単語のイメージの鮮明性に及ぼす影響" 人文論究 関西学院大学人文学会発行. 46. 63-86 (1997)
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[Publications] 野崎浩成,横山詔一,磯本征雄,米田純子: "文字使用に関する計量的研究-日本語教育支援の観点から-" 日本教育工学雑誌. 20-3. 141-149 (1996)
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[Publications] 磯村一弘: "アクセント型の知識と聞き取り-北京語を母語とする日本語教師における東京語アクセントの場合-" 平成8年度日本音声学会全国大会予稿集. 59-64
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[Publications] 皆川泰代: "促音の識別におけるアクセント型と子音種の要因-韓国・タイ・中国・英・西語母音話者の場合-" 平成8年度日本語教育学会春季大会予稿集. 97-102 (1996)
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[Publications] Nishinuma,Y.,Arai,M. & Ayusawa.T.: "Perception of Tonal Accent by Americans Learning Japanses" The Proceedings of ICSLP 96 Philadelphia. 646-649 (1996)
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[Publications] 鮎澤孝子,西沼行博,楊 立明,小高京子: "北京語母語話者は東京語アクセントをどう聞くか" 平成8年度日本語教育学会秋季大会予稿集. 67-74 (1996)
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[Publications] Ayusawa.T & Nishinuma,Y.: "Non-native speaker's perception of Japanses Pitch accent : results of the Tokyo Japanese Pitch Accent Listening Test" Abstrcts 10.Deutschsprachinger Japanologentag. 35 (1996)
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[Publications] Nishinura,Y. & Hayashi, R.: "Perzeption des Tokyo-Japanischen Akzents durch Deutsche Muttersprachler" Abstracts 10.Deutschsprachinger Japanoligentag. 37 (1996)
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[Publications] 中野 洋: "『分類語彙表』の構築" 脳と用語シンポジウム予稿集. 49-57 (1996)
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[Publications] 宮島達夫・中野 洋: "『分類語彙表』の増補について" 計量国語学. 20-6. 257-264 (1996)
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[Publications] 中野 洋・張 建華 林 翠芳: "中国人の日本語文章における中国語の影響" 言語処理学会第3回年次大会発表論文集. 169-172 (1997)
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[Publications] 木佐 敬久: "「放送通訳の日本語」視聴者調査(仮題)" 放送研究と調査. (予定). 30 (1997)
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[Publications] 斎藤秀紀: "構造化4バイトコードによる多言語表現法の提案" 言語処理学会大会年次大会論文集. 185-188 (1997)
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[Publications] 新プロ「日本語」総括班: "「国際社会における日本語についての総合的研究」研究報告集(平成8年度)" 108 (1996)
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[Publications] 海外マスメディアにおける日本語研究会: "平成8年度海外マスメディア広告における日本語研究会報告書" 日経広告研究所, 127 (1997)
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[Publications] 新プロ「日本語」研究班1+言語政策研究会: "世界の言語問題" 124 (1997)
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[Publications] 新プロ「日本語」研究班2・国語研グループ: "研究班2.国語研グループ研究報告書 言語事象を中心とする我が国をとりまく文化摩擦の研究 発達的なワーク研究と日本語" 92 (1997)
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[Publications] 浮田 潤・杉島一郎・皆川直凡 井上道雄・賀集 寛: "心理学モノグラフ 25 日本語の表記形態に関する心理学的研究" 日本心理学会, 114 (1996)
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[Publications] 新プロ「日本語」研究班3 ESOP: "平成8年度プロ「日本語」研究成果報告集『21世紀の日本語音声言語教育に向けて』" 255 (1997)
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[Publications] 新プロ「日本語」研究班4・教育チーム: "国語教育の改善に向かって" 200 (1997)
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[Publications] 木村睦子 田中牧郎 飯島満: "『太陽』コーパスの作成と活用" 162 (1997)
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[Publications] 斎藤秀紀: "多言語間の情報交換を統一的に行うための4バイトコードの研究" 163 (1997)