1998 Fiscal Year Annual Research Report
太古代海洋地殻の成因-南アフリカジンバブエ地域の太古代海洋地殻の研究-
Project/Area Number |
09041099
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 茂徳 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50111737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 敬 東京工業大学, 理学部, 助手 (50270921)
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Keywords | 太古代 / ホットスポット / 温度 / 含水量 / マグマ / 1700-1800℃ / 部分融解 / マントル |
Research Abstract |
35億年前と27億年前のコマチアイトとその関連岩の野外調査を行い、前者は太古代海洋地域の海洋島ブルーム岩として誕生後、海溝で付加して造山帯の一部になったこと、後者は引張性リフトに誕生して、最後に収束場にて付加したことが明らかとなった。それぞれの地域から約1000個程度の試料が収集され、主成分、微量成分及び遷移金属元素の分析が行われ、それぞれアルミニウム枯渇型、アルミニウム非枯渇型のコマチアイト系列の火山岩の特徴が検証された。また残存鉱物のEPMAの分析が併せて行われ、全岩組成との対応関係が確認された。27億年前のジンバブエコマチアイト:ここでは特にクロムスビネル中に捕獲されたガラス包有物に焦点が当てられ、岩石から分離後1-3kb、1 1200-1400℃で加熱処理の後、主成分組成が測定された。その結果MgO=23.4%のメルトの存在が認められた。またメルトのH20がSIMSで測定され、初生マグマが少なくとも約1wt%の水を含んでいたことが明らかとなった。さらにその含水初生マグマ生成の条件を求めるためにKLB-1の含水溶融実験を行い、10GPa,1900℃、40%の部分溶融で生成することが明らかとなった。35億年前バーバートンコマチアイト:緑色片岩相から角閃岩相に至る一連の海洋底変成作用を受けているが、相対的に上位の残存鉱物を多く残している岩石の研究から、初生マグマが1700℃のポテンシャル温度を持ち,10GPaで無水に近い条件下(0.5wt% H20)で生成したと推定された。前者の地域は研究協力者・清水健二君の東工大修士論文、後者の地域は研究協力者小宮剛君の東工大博士学位論文の一部として詳しく研究された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Terabayashi,M.and Maruyama,S: "Large pressure gap between the Coastal and Central Franciscan belts,northem and central California." Tectonophysics. 285. 87-101 (1998)
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[Publications] Komiya,T.Maruyama,S.Masuda,T.Peter W.U.Appel and Nohda,S.: "The 3.8-3.7 Ga plate tectonics on the Earth;Field evidence from Isua accretionary complex,West Greenland." Journal of Geology. in press (1999)
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[Publications] Okamoto,K.and Maruyama,S.: "Multi-anvil re-equilibration experiments of the Dabie UHP eclogite in China at diamond-stability fields." The Island Arc. 7. 52-69 (1998)
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[Publications] Tabata,H.Maruyama,S.and Shi,Z: "Metamorphic zoning and thermobaric structure of the Dabie UHP-HP terrane,central China." The Island Arc. 7. 142-158 (1998)