1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09041100
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
丹羽 治樹 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20135297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 信義 横須賀市自然博物館, 学芸員 (60100153)
井上 敏 チッソ(株), 横浜研究所, 主任研究員
近江谷 克裕 静岡大学, 教育学部, 助教授 (20223951)
中村 英士 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (90217878)
牧 昌次郎 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (20266349)
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Keywords | ニュージーランド / 発光生物 / Arachnocampa / Latia / ルシフェリン / ルシフェラーゼ / c-DNA / m-RNA |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、平成10年9月と平成11年3月にニュージーランド、ハミルトン市近郊のヌグツニ渓流ならびにワイトモ洞窟にてニュージーランド固有の発光生物の発光行動を追跡するとともに、生体資料を日本に持ち帰り、発光の分子基盤研究を進めた。双翅目に属する昆虫 Arachnocampaluminosaにはワイトモ洞窟に代表されるように洞窟内に棲息するものと、渓流際の湿った土手や切り通しの湿った土手に棲息するものがあるため、同一種かどうかDNAの解析を進めた結果、洞窟の内外に棲むものの違いはレース(品種)によるものであることが判明した。またArachnocampaluminosaの発光の様子を長時間、定点ビデオ撮影して画像解析したところ、各個体は数時間ごとに点滅していることが判明した。昨年度に持ち帰ったArachnocampaluminosaの人工飼育を試みたが、幼虫の羽化には至るものの、羽化個体数が少ないため交尾・産卵・孵化には成功していない。Latianeritoidesのルシフェラーゼを単離・精製し、またルシフェリンを化学合成し発光機構を追求したところ、従来言われていたこととは異なる複数の新知見を得た。c-DNAクローニングは現在続行中である。
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