1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09041156
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
縄田 英治 京都大学, 農学研究科, 教授 (30144348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 泰之 京都大学, 東南アジア研究センター, 助手 (80183804)
間藤 徹 京都大学, 農学研究科, 助教授 (50157393)
福井 隼雄 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (10027584)
桜井 由躬雄 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (80115849)
桜谷 哲夫 京都大学, 農学研究科, 教授 (00260612)
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Keywords | 紅河デルタ / 土地利用 / 農業資源 / 収量モデル / 水循環 / 養分循環 / 資源利用効率 / 合作社 |
Research Abstract |
ベトナム農業技術院(VASI)試験圃場において、イネの達成可能収量予測モデル構築のため、冠水害に関する実験を行った。今年度は短稈品種'CR-203'を用い、冠水に遭遇する生育段階、期間及び冠水程度の影響を詳細に調査した。その結果、生育段階では出穂期前後の冠水が最も害が大きく、冠水程度が大きくなる程、また冠水期間が長くなる程、害が大きくなる傾向があった。以上の結果を元に、冠水害のモデル化を行う。また、潜在収量予測モデル構築のためのパラメータ決定試験を、主要12品種を用いて冬春季及び雨季に行った。当初、日本で行った同様の試験の結果とあわせて主要品種のパラメータを決定する予定であったが、堀江の開発したイネ収量予測モデルSIMRIWでは説明できない変動が生じたため、原因を分析した所、移植による生育遅延が予想以上に気温の影響を受けている可能性が示唆された。そのため、移植による生育遅延を評価するサブモデルを構築するための、圃場試験を新たに行うこととした。 昨年行った、ナムディン輪中内の全合作社(215合作社)の質問票調査を分析する過程で、種々の不備が発見されたため補足調査を行った。現在、補足調査を終了し、GISによる各項目の地図化を進めている。 一方、農家段階あるいは農村段階での土地利用及び農業資源の利用効率を調査するため、ナムディン省コックタイン合作社において、22戸32筆の圃場を対象にした調査を行った。現在、結果のコンピュータ入力を行っている。サンプリングした土壌の分析も平行して行っている。 水資源・土壌資源の利用効率を評価するため、デルタ内ナムディン輪中内の選定した合作社において水利に関する調査を行った。ポンプ場の稼動時間、ポンプ容量、水位の変化及び降水量により輪中内の水循環を分析した。また、1年間を通じた河川水・農業排水路の水のサンプリングを行い、現在採取したサンプルを分析中である。以上の結果を統合して養水分循環を評価する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 小寺昭彦: "ベトナム水稲の収量に冠水が及ぼす影響" 熱帯農業. 43・別1. 9-10 (1999)
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[Publications] Naguyen Hum Nghia: "World Securetiry and Crop Production Technorogies for Tomorrow" Present sitiation of hyborrid rice reserch and development in Vietnam, 125-127 (1998)