1997 Fiscal Year Annual Research Report
マダガスカルの向神経性天然素材の調査(有毒動物と伝承民間薬)
Project/Area Number |
09041185
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山崎 和男 広島大学, 医学部, 教授 (00034017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ESCOUBAS Pie 財団法人サントリー生物有機科学研究所, 研究員
大谷 和弘 広島大学, 医学部, 助手 (20203820)
安原 義 東京農業大学, 助教授 (90110444)
篠永 哲 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (00013938)
中嶋 暉躬 財団法人サントリー生物有機科学研究所, 所長
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Keywords | マダガスカル / 向神経性薬物 / 有毒動物 / 伝承民間薬 / クモ / サソリ / カエル |
Research Abstract |
平成9年12月末から1月初旬にかけて、マダガスカルを訪問し、まず、マダガスカル高等教育省およびアンタナナリブ大学との間で、本研究に関する協定に調印した。 その後、植物班(山崎、大谷、Andriantsiferana)は、12月27日から1月4日にかけて、マダガスカル南部(チュレアール、フォールド-ファン)近郊を中心に、向神経性有毒植物を中心とした調査を行った。現地での聞き取り調査から、向神経作用や細胞毒性を持ちかつマダガスカル固有種であるもの計27種に焦点を絞り、今後の研究に必要最小限と思われる量を採集した。採集した試料は、植物標本を現地の国立動植物園に置き、残りは研究材料として持ち帰った。持ち帰った材料については、現在細胞毒性を中心とした一次スクリーニングの準備として、溶媒抽出、分配等による粗分画を行っている。 一方、動物班のうち篠永と安原は、植物班と同一行程で有毒小動物(サソリ、カエルなど)を調査した。また残る動物班(中嶋、Daly,Escoubas)は、アンタナナリブ近郊及び中央部の有毒小動物(サソリ、カエルなど)に関する調査を行った。現地での聞き取り調査から、有毒小動物5種(サソリ3種、毒グモ2種)を捕獲し、一部は現地で毒腺を採取、残りは生体のまま持ち帰った。これらの検体は、一部を国内外の専門家に送り、種の同定を依頼している。また、残りについては生体からの毒の採取等の神経毒性に関する一次スクリーニングの準備を進めている。
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