1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09044083
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 卓 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20243157)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 隆宣 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70283827)
羽澄 昌史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20263197)
瀧田 正人 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20202161)
長島 順清 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90044768)
|
Keywords | CP非保存 / K中間子 / 弱い相互作用 / 稀崩壊 |
Research Abstract |
本研究の目的のため、米国フェルミ研究所においてKTeVと呼ばれる実験を行った。 KTeVは1996年10月よりデータ収集を開始した。1997年度は、4月から7月までかけてε^1/εを測定するE832の2回目のデータ収集を行った。これにより、1996年と合わせてK_L→π^0π^0を、前回のE731よりも一桁多い約400万事象得た。 7月後半から9月初めまでは、K_Lの稀崩壊を探索するE799-IIの2回目のデータ収集を行った。この2回目のデータ収集では1回目のデータ収集に比べてビームの大きさを1.4倍にすることにより、K_Lの数を増やした。1997年に得たビーム時間は3ケ月半で、予定の6ケ月よりはるかに少なかったが、それでも1991-2年に走ったE799-Iの約40-50倍の感度を得た。 現在全データの解析中であるが、E799の1日分のデータを選んで詳しい解析も行った。一つは1996年12月に行ったK_L→π^0νν探索のspecial runである。これは、従来と異なりπ^0→γγの崩壊を用いるもので、解析の結果<1.6x10^<-6>(90%CL)のpreliminary resultを得た。これは、今までの上限値よりも約30倍近い値である。 もう一つは、2月の1日分のデータを選んで行ったK_L→e^2e^-e^2e^-の分岐比の測定である。これにより、37シグナル事象を観測し、(3.2±0.6±0.4)x10^<-7>の分岐比を得た。この結果は2月にPhys.Rev.Lett.に投稿した。
|