1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09044114
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大谷 文章 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (80176924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 敏啓 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70240629)
魚崎 浩平 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)
池田 茂 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (40312417)
叶 深 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40250419)
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Keywords | 酸化チタン光触媒 / 高活性化 / 大表面積 / 高結晶化度 / エネルギー変換 / 環境汚染物質分解 / 電子-正孔再結合 / 再結合速度定数 |
Research Abstract |
半導体粉末を用いる光触媒反応は、環境浄化やファインケミカルズ合成など多方面への応用が期待されている次世代のプロセスであるが、実用化のためには高い効率で反応させることが重要な課題であり、そのために光触媒の活性をその極限まで向上させることが必要である。本研究では、われわれの研究室と欧米各国で第一線で光触媒あるいは光触媒反応の研究を推進している研究者と共同研究を行い、研究成果を総合して標記の目的を達成しようとするものである。本年度は、共同研究者の相互の理解と研究手法の確認および新しい技術の模索も含めた交流を密に行った。1)これまでの成果確認と問題点に関する情報交換:各研究グループのこれまでの研究成果の確認と問題点の洗い出し、および研究方針の徹底討論を行うが、共同研究者全員の日程調整が困難であったためセミナーを開催して討論を行うことは本年度は見送った。ハワイで開催された日米電気化学合同大会に出席し、ほとんどの共同研究者あるいはその代理が集まり、これまでの成果について議論を行った。2)研究代表者らが提案している高活性光触媒の条件である「反応基質の表面吸着量が多く、かつ励起電子-正孔の再結合が小さい」をたたき台として、研究を進める上での作業仮説を設定した。このうち、再結合速度の評価のため、国内外の共同研究者を交えた共同実験を行った結果、再結合速度と光触媒活性の間の相関が見いだされた。3)各研究者が得意とする種々の応用(エネルギー変換[Koval、魚崎]、環境汚染物質の分解[Pichat、Hoffmann,Palmisano]、有機合成[大谷])分野において活性が高いものから低いもの、あるいはまったく活性を示さない光触媒を選び、厳密に条件を調製した上でその光触媒活性を定量・比較するために触媒を準備し、比較・検討を行った結果、光触媒活性を集約することが重要であるという認識に達した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] B. Ohtani, et al.: "Two-Dimensional Chirality : Self-Assembled Monolayer of an Atropisomeric Compound Covalently Bound to a Gold Surface"J. Am. Chem. Soc.. 121(27). 6515-6516 (1999)
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[Publications] H. Kominami, et al.: "Synthesis of Titanium(IV) Oxide of Ultra-high Photocatalytic Activity : High-temperature Hydrolysis of Titanium Alkoxides with Water Liberated Homogeneously from Solvent Alcohols"J. Mol. Cat al., A. Chem.. 144(1). 165-171 (1999)
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[Publications] T. Nakanishi, et al.: "Structure and Photoelectrochemical Properties of Laminated Monoparticle Layers of CdS and ZnS on Gold"Jpn. J. Appl. Phys.. 38(1B). 518-521 (1999)