1997 Fiscal Year Annual Research Report
洪水、土砂流出および海岸浸食による災害とその防御に関する研究
Project/Area Number |
09044188
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
江頭 進治 立命館大学, 理工学部, 教授 (00027286)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 洋 京都大学, 防災研究所, 助手 (10027287)
山下 隆男 京都大学, 防災研究所, 助教授 (30111983)
寶 馨 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80144327)
藤田 正治 京都大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (60181369)
澤井 健二 摂南大学, 工学部, 教授 (70109073)
|
Keywords | 降雨流出 / 土砂流出 / 土砂災害 / 洪水災害 / 流路変動 / 海浜変形 / 海岸制御侵食 / 防災対策 |
Research Abstract |
本研究は、洪水・土砂流出、河川変動および海岸侵食の予測法ならびにそれに伴う災害の防止軽減法に関する科学的な基礎を確立することを目的として、2カ年の計画をもとに推進している。本年度は日本側から5人の研究者が現地調査のために渡航するとともに、研究協力者を含めて3人のカウンターパートを招聘し、さらにはメモを交換しながら共同研究を推進し、次のような成果を得ている。 地理情報システムとリモートセンシング画像データを用いて、降雨流出と土砂流出を同時に予測するためのモデルを構築し、ブランタス川流域を対象として種々の感度分析を行い、その一般化に務めている。さらに、ブランタス川の河床変動は主として浮遊砂に支配されていることを明らかにし、浮遊砂と掃流砂を考慮した一次元および二次元河床変動モデルを構築した。一次元河床変動モデルによれば、浮遊砂が卓越する場合には、掃流砂の場合よりも河床変動が大きくなり、とくに狭窄部や流路の拡幅部において変動が顕著になる。これらの変動と流路蛇曲部の変動をさらに詳細に評価するため、現地調査を行うとともに二次元河床変動モデルの適用をはかっている。また、ジャワ島北側の海岸侵食は、河川のショートカットに起因するとともに、ジャワ海の風成流が大きく関わって起こっていることを明らかにした。そこで、海象観測を実施するとともに、風成流モデルを構築し、これを海浜流モデルへ組み込んでいる。これらの成果と海岸侵食モデルを組み合わせた海岸侵食予測のための数学モデルを確立しつつある。
|
-
[Publications] 江頭 進治 他: "洪水および地形変動による災害とその制御に関する研究" 京都大学防災研究所年報特別号. 40. 35-45 (1997)
-
[Publications] 寶 馨 他: "衛星画像によるブランタス川流域の地表面状態の解析" 京都大学防災研究所年報特別号. 40. 47-52 (1997)
-
[Publications] 藤田 正治他: "ブランタス川中流域の河床変動" 京都大学防災研究所年報特別号. 40. 53-62 (1997)