1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09044204
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋田 重誠 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10251498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中元 朋実 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50180419)
山路 永司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (10143405)
小柳津 広志 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70177301)
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Keywords | 持続的生産 / 収量 / 環境ストレス耐性 / 土壌微生物 / 作物栽培 / precision farming / 呼吸 |
Research Abstract |
一般に呼吸の温度係数(Q_<10>)は多少の変動はあるものの2に近い場合が多いとされてきたが、イネ個体全体のQ_<10>がどのような条件下で変動するかについて検討した。その結果、暗黒にしてからの時間に伴い低下し、また、15と25℃、20と30℃、25と35℃の測定温度範囲でのQ_<10>の平均値は各々2.14,1.76及び1.56と低温下ほど高かいことを見いだした。さらに、長期間にわたり日中の光強度が高い場合にもQ_<10>が高くなることを明らかにした。これらの結果は、特に、温度範囲によるQ_<10>の変動はこれまでその根拠が明らかにされていなかった温度の日較差の大きい地帯でイネの収量が高くなる現象に対し、エネルギー収支面から一つの根拠を与えるものと考えられた。また、この結果は地球温暖化にともなう作物収量の変動予測モデルの作成に当たっては新たな呼吸モデルを用いる必要性があることを指摘した。(秋田) 耕起および不耕起処理とAM菌を中心とする土壌微生物相の変動を昨年度に続いて検討、AM菌胞子の数がスイスに比べて著しく少なく、AM菌相の違いが胞子の数に反映していることを明らかにした。(小柳津) さらには、precision farmingの基礎となる作物収量の圃場内変動について調査、従来考えられていたよりはるかに大きな変動を認めた。(中元) また、圃場の不均一性を評価するためのバルーンを用いたリモートセンシングの適用について一定の見通しを得た。(山路)
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Akita, S.: "Agronomic and eco-physiological approach for breaking through the stagnation of rice yield"Proc. Int. Symp. "World Food Security", Kyoto. 77-80 (1999)
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[Publications] Lee, K. H. and S. Akita: "Variation in temperature conficient of dark respiration in rice"Proc. Int. Symp. "World Food Security", Kyoto. 282-283 (1999)
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[Publications] Kunito, T., K. Senoo, K. Saeki, H. Oyaizu and S.Matsumoto: "Usefulness of the sensitivity-resistance index to estimate the toxicity of copper on bacteria in copper-contaminated soils"Ecotoxicology and Environmental Safety. 44. 182-189 (1999)
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[Publications] Nakamoto, T.: "The distribution of wheat and maize roots as influenced by biopores in a subsoil of the Kantloam type"Plant Prod. Sci.. 3(In press). (2000)