1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09044210
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
星 元紀 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (20012411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VICTOR D Vac カリフォルニア大学, サンディエゴ校, 教授
WILLIAM.J. L ニューヨーク州立大学, ストーニープルック校, 教授
千葉 和義 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (70222130)
松本 緑 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (00211574)
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Keywords | 受精 / 先体反応 / 棘皮動物 / 精子活性化ペプテド |
Research Abstract |
受精における特異性は主に精子と卵外被との相互認識、相互作用の特異性に寄っている。本研究では受精の第一段階である先体反応誘起に着目し、共同研究を行った。 ヒトデの先体反応は卵ゼリー中の巨大糖タンパク質ABISが主要な役割を担っている。今までに我々はこの活性はARISの糖鎖部分に由来し、最小活性単位は5糖の繰り返し構造10回Fr.1であることを明らかにし、さらにその5糖の構造も決定した。今年度はARISの活性糖鎖が卵ゼリー中でどのように存在し活性を持つかを解明するために既にわかっている5糖の構造のコンピューターモデリングとARISのX線解析実験から3次元構造を推測したところ、2重ラセン構造を持つ糖鎖がテトラマーを形成していると考えられた。これらがポリマーを作り、ゲル状の卵ゼリーを形成すると予想される。 ARIS受容体の同定はBIACORE Xを用いて進行中である。精子膜画分を用いたFr.1との結合実験が可能となっており、来年度の結果が期待できる。 昨年度ARISの活性誘起を補助的に助ける因子のひとつであるAsterosapの受容体と予想される精子タンパク質を単離することに成功し、N末のアミノ酸配列を決定した。ウニSAP受容体と比較するためにヒトデ稙巣mRNAよりグアニル酸シクラーゼ様のcDNAをクローシ化したところこのcDNAがコードするアミノ酸配列のN末は昨年度得られたAsterosapの受容体と予想される精子タンパク質と完全に一致した。ウニ精子同様のシグナル伝達系がヒトデ精子にも存在すると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Baginsky T.et al.: "Sulfated O-linked glycans of the vitelline coat as ligands in gamete interaction in the asvcidian Halocynthai roretzi" Dev.Growth Diff. (in press). (1999)
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[Publications] Kobayashi K.et al: "Switching and basic description of sexualizing process from asexual to sexual reproduction in the planarian Dugesia ryukyuensis:Bioassay system" Zool.Sci.(in press). (1999)
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[Publications] Kobayashi K.et al: "Switching from asexual to sexual reproduction in the planarian Dugesia ryukyuensis." Int.J.Fuvantebr.Reprod.(in press). (1999)
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[Publications] Matsumoto M.et al: "Sequence analysis of cDNA encoding precursor of Asterosaps" Dev.Genetion. (in press). (1999)
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[Publications] 松本 緑: "受精と糖鎖" 蛋白質・核酸・酵素. 43. 2471-2478 (1998)