1997 Fiscal Year Annual Research Report
次世紀の生命科学を志向した、含フッ素生体関連分子による生理学的機能の体系化
Project/Area Number |
09044277
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
竹内 義雄 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (20111750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐原 正之 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (40262539)
佐藤 利夫 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (70075943)
米谷 正 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (60042842)
高橋 たみ子 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (10115181)
柴田 哲男 富山医科薬科大学, 薬学部, 講師 (40293302)
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Keywords | フルオロアミノ酸 / 含フッ素ペプチド / イソスター / フッ素化 / キラル誘導化試薬 |
Research Abstract |
当初の研究計画に基づいて,日本から米国NIHのKirk博士の許へ4件(うち,途中合流が1件)とドイツW.-W.大学のHaufe教授の許へ2件(うち,NIHからの派遣1件)の派遣を実施し,更に,日本国内の共同研究者間の相互訪問を中心とする国内派遣7件を達成した.また,3件の大型招聘も計画通りに実施し,何れの場合も国内の共同研究者が所属する機関の訪問を行った.これらの国際および国内間の共同研究の実践を通じて,研究発表ならびに研究報告を相互に行い,それに基づいて新たな研究内容と協力体制の見直しなどに関して綿密な打合わせを遂行した.同時に関連する資料の収集や貴重な情報交換をも実施した.その成果を要約すると以下のようになる. 1)生体機能解明のための鍵化合物となるフルオロアミノ酸ならびフルオロペプチド誘導体の新合成法の開拓に関しては,精力的な研究の結果いくつかの成果を挙げることができ,日独双方の研究機関から2報の論文が出さた(うち1報は投稿中). 2)国内の研究者を中心とする,酵素化学的手法を用いる含フッ素有用物質の合成に関しては,1報を論文として既に発表し,もう1報は発表準備中の段階にきている. 3)日米間で中心的に行ってきた,生体関連物質のフッ素置換体の合成と生体機能発現を調べるための薬理試験研究に関しては,合成面で一定の成果が得られたため,これを論文化した.また薬理的研究に関しては,アッセイ系の確立等が急務であり,次年度の最大の研究課題として検討中である. なお,これらの研究成果およびその一部は,5つの国際会議で合計9件の口頭発表を行い,国内での学会等での発表件数は20を越える.増額申請が認められたことから,次年度に向けて日米から新たに1人つずの研究分担者を受け入れて,当初の目標達成のために組み替えられた有機的かつ効率的共同体制の基に,現在はあらゆる角度からの研究の促進と成果の体系化をめざしている段階である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Takeuchi et al.: "Efficient Synthesis of a New,Highly Versatile Chiral Derivatizing Agentm,α-cyano-α-fluoro-P-tolylacetic Acid (CFTA)" Chem.Commun.1998. 365-366 (1998)
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[Publications] G.Haufe et al.: "Synthesis of γ-Fluoro-α-methl-α-amino Acids. A New Alkylation Procedure for Ester Imines" Tetrahedron. 54. (1998)
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[Publications] E.Percy et al.: "Synthesis of E-and Z-α-Fluorourocanic Acids as Potential Inhibitors of Urocanase" J.Fluorine Chem.87. (1998)