1999 Fiscal Year Annual Research Report
EU・NAFTA・APECにおける地域経済協力の法制度的考察
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09045022
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
大谷 良雄 一橋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20002991)
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Keywords | EU・NAFTA・APEC / 地域的経済協力機構 / 単一通貨制度 / ユーロ / アムステルダム条約 / 新規加盟国 / 機構改革 / 共通外交安全保障政策 |
Research Abstract |
EU-NAFTA-APECの3つの地域的な経済協力機構の法制度的な比較を行うことが本研究の目的である。これら3つの地域的な経済協力機構のうち最も重要なEU(ヨーロツパ連合)の動きがきわめて活発であるために、今年度もEUの活動にかかわる研究に中心がおかれた。すなわち、EUにおいては1999年1月1日を期して画期的な単一通貨ユーロの制度が実施に移されたために、本年度は基本的にはEU単一通貨制度の分析にかなりの時間が費やされた。また、EUへの新規加盟国の問題やそれにともなう機構改革との関連で基本条約(アムステルダム条約)の改正作業も開始されている。また、安全保障の面においても、コソヴォ問題との関連でアメリカとEU諸国を主力とするNATO軍の軍事介入が行われたため、EUの共通外交安全保障政策との関連でこれをフォローする必要があった。上記の諸問題を研究するために、1999年度には数回の現地調査が実施された。具体的には、EU委員会法規部の担当官やパリ第一大学およびベルギー・ルーバン大学関係教授との研究協カによる情報交換や資料収集を行い、現地で開催された関係学会への出席した(9月にボルドーでEU問題をテーマとしたフランス国際法学会が開催された)。また、国内では5月から7月にかけて如水会主催で「ヨーロッパの桃戦-ユーロ誕生の政治経済学」と題する連続セミナーが開催され、そこで「アムステルダム条約とEU法の新展開」について報告をした。
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Research Products
(1 results)