形状・寸法別粒子の空間分布測定と流れ速度の瞬時定量可視化に関する研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09045061
• Research Institution: Ibaraki National College of Technology
• Principal Investigator: 清水 勲 茨城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (80042464)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 砂金 孝志 茨城工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (70193232) ; 市毛 勝正 茨城工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助教授 (50223095) ; 柴田 裕一 茨城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (70178911) ; 加藤 文武 茨城工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (30270218) ; 佐藤 稔 茨城工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (80259811) ; 荒川 臣司 茨城工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (60222733)
• Keywords: 粒子形状識別 / 多重マッチトフィルタ / 光回折パターン / 光アナグロコンピューティング / ホログラム自動作成 / 画像並列処理 / 流速分布定量可視化 / 粒子移動軌跡

Research Abstract

形状・寸法別空間分布の測定及び測定法開発に関する研究の国際的現状は、一般的には相変わらず位相ドップラ法で空間の(数百μm)^3の微小な視野内での粒子の寸法別流速の測定法研究が細々と続けられているだけである。この方法では粒子形状の測定は殆ど不可能である。これに対して、本研究グループらの多重マッチトフィルタ(MMSF)法は直径40mm程度以上の広い視野内での粒子群の複数の形状・寸法別空間分布と挙動を実時間で並列に識別できる。MMSFとしてのホログラムの迅速簡便自動作成法が開発確立され、MMSF法の利用が容易になり、粒子群の形状・寸法別空間分布と挙動の大視野測定が可能となった。一方、流れ速度の瞬時定量可視化研究に関する国際的動向は、PIV法は二次元的測定が主で、複数のカメラを用いての三次元的な測定が試みられているが、多方向からの粒子の三次元的位置を同定することが難しいという問題がある。ホログラフィ技術で粒子の三次元位置を特定するHPIV法は現在の技術では光軸方向の粒子位置の分解能が低いという問題がある。PTV法は粒子の移動軌跡が三次元的に捉え易いということからこの方法の三次元測定への拡張が国内外において試みられているが、実用性の高い方法は未だ見いだされていない。本研究グループの開発したMMSFを用いた変形二重露光PTV法は粒子移動軌跡ベクトルが直線的でなくても各形状・速度・向きごとに瞬時並列に画像識別でき、高濃度シード粒子による流線の重なり画像も容易に同様に瞬時識別ができ、独創的なPTV流速分布測定法として国際会議で注目を集めた。これの三次元的測定法への適用が期待されている。更に、MMSFを用いた粒子群の形状・寸法ごとの空間分布・挙動・速度の大視野識別・測定法が本研究グループによって提案され、従来にない画期的な測定法と国際的な評価を得たが、測定結果を示す自己相関光輝点群の三次元的把握の仕方に多少問題を残している。

Research Products

• [Publications] 加藤、清水: "Optical processing of the particle tracking velocimetry under the deformed double exposure"Measurement Science and Technology, Institute of Physics(掲載決定). 1-10 (2000)
• [Publications] 清水、砂金、斎藤、加藤: "ホログラム簡便自動作成装置の開発に関する研究"計測自動制御学会論文集. (掲載決定). 1-7 (2000)
• [Publications] 加藤、清水、砂金、原: "粒子群の形状・寸法ごとの空間分布の瞬時並列光アナログ識別法"エアロゾル研究. 14・2. 138-144 (1999)
• [Publications] 清水、大橋、加藤、砂金: "ミクロンサイズアレルゲン粒子の迅速計測システムの開発研究"空気清浄. 35・1. 15-20 (1997)
• [Publications] 古越、濱田、清水、安久: "多重マッチトフィルタとニューラルネットワークを組み合わせた並列バター認識システム"電子情報通信学会論文誌. D-II・J80-DII(7). 2020-2022 (1997)
• [Publications] 清水、加藤、住谷、池田: "空気中懸濁粒子の空間分布と挙動の大視野三次元可視化法の開発"日本機械学会・茨城講演会講演論文集. 990-1. 173-174 (1999)
• [Publications] 加藤、清水: "変形二重露光を用いたPTVによる液体中の粒子群挙動の定量可視化法の開発"日本機械学会・茨城講演会講演論文集. 990-1. 175-176 (1999)
• [Publications] 清水、加藤、池田: "サブミクロン粒子の空間分布と挙動の走査レーザ光束による三次元可視化法"第16回エアロゾル科学・技術研究討論会講演論文集. 16. 30-32 (1999)
• [Publications] 加藤、清水: "空気中浮遊粒子群の挙動別空分布定量可視化法の開発"第16回エアロゾル科学・技術研究討論会講演論文集. 16. 33-35 (1999)
• [Publications] 清水、加藤、住谷: "走査レーザ平行光束による空気中懸濁粒子の空間分布と挙動の擬似三次元的可視化法の開発"第17回空気清浄とコンタミネーションコントロール講演論文集空気清浄協会. 17. 71-74 (1999)
• [Publications] 加藤、清水、菊地、大橋: "PTVによる空気中懸濁粒子群の挙動の定量可視化法の開発"第17回空気清浄とコンタミネーションコントロール講演論文集空気清浄協会. 17. 75-78 (1999)
• [Publications] 清水、加藤、大橋、砂金: "粒子群の形状・サイズ別迅速識別システムの開発"第15回エアロゾル科学・技術研究討論会講演論文集. 15. 221-223 (1998)
• [Publications] 清水、加藤、砂金、佐藤: "Simultaneous discrimination of shapes and/ or sizes of particles by a MMSF made of PPH"Proc. of 5th Intern. Congress on Optical Particle Sizing. 87-90 (1998)
• [Publications] 桜井、岡本、加藤、清水: "Multi-directional real time interferometry using the Lenticular lens"Proc. of the Intern. Conference on Optical Technology and Image Processing in Fluid, Thermal and Combustion Flow. 132-133 (1998)
• [Publications] 清水、加藤、柴田、砂金: "Parallel image processing of loci on PIV using Photo-conductor Plastic Hologram(PPH)"Proc. of the 2nd Intern. Workshop on PIV '97-Fukui. 193-198 (1997)
• [Publications] 清水、加藤、柴田、荒川: "Developmental research on the technique automatically and rapidly making hologram used for the measurement of velocities in flow"Proc. of the 7th Intern. Conference on Laser Anemometry Advances and Applications. 50-55 (1997)