1997 Fiscal Year Annual Research Report
日本およびアメリカの南部暑熱地帯における農業生物遺伝資源の開発利用に関する研究
Project/Area Number |
09045072
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | University-to-University Cooperative Research |
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐藤 宗冶 鹿児島大学, 農学部, 教授 (20154106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CLIFTON Iver ジョージア大学, 農業環境学部・教授, 副学部長
岡本 新 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (70158814)
濱名 克己 鹿児島大学, 農学部, 教授 (30011977)
坂田 祐介 鹿児島大学, 農学部, 教授 (70041671)
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Keywords | ジョージア州 / 鹿児島県 / 植生 / 家畜 / 遺伝資源 / 亜熱帯 |
Research Abstract |
鹿児島県と米国ジョージア州はほぼ同緯度に位置し、その為、気候的に類似しており、生物学上多くの共通点が存在すると考えられてきた。しかし、農業の面から両者の遺伝資源を比較検討した研究はなされていない。そこで、今回の調査では、今後の両国の農業の発展に寄与すべく、遺伝資源の開発利用を促進することを目的に両地を共同調査した。 その結果、植物分野においては、食用、園芸作物共に両地とも多様性に富んでいるが、調理法や嗜好の違いで十分に利用されていない点が目立った。また、例えば、観賞園芸植物では、ジョージア州には日本に導入されていない品種が多数存在し、今後日本への導入のメリットが見込まれる。しかし、一方、ジョージアには日本から多数の品種が既に導入されており、遺伝資源の一方向のみへの流れも特徴的傾向として判明した。畜産分野に関しては、飼育方法、規模が違い、一概には比較はできないものの、鹿児島県黒毛和牛の肉質、ジョージアで改良されてきているアンガス種の一部に見られる成長、頑健性等、互いの品種系統に優れた資質があり、相互に利用することにより新たな品種改良の方向が見つかる可能性が示唆された。バイオテクノロジー等の導入に関しては鹿児島大学、ジョージア州立大学の両大学とも積極的に研究を行っているが、今のところ両者の間ではテーマの統一に欠けており、今後調整し共同研究の促進をはかる必要が認められた。経済面からは、生産者、流通業者、消費者ともに国の機構や文化の違いから、安易な遺伝資源の交換はむしろ両国の市場を混乱するだけでメリットが無く、慎重な多面的な評価をして導入すべきであることが指摘された。
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