1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09204104
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
荻野 綱男 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (00111443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 武 筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (70196749)
石井 正彦 国立国語研究所, 言語体系研究部, 室長 (10159676)
田野村 忠温 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40207204)
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Keywords | 新聞記事CD-ROM / 日本語文法 / サ変動詞 / 受動文 / 副詞 / 接続詞 / 臨時一語 |
Research Abstract |
我々4人は、それぞれの独自のテーマで研究を進めた他、2回の研究会と電子メールの利用によって、文法研究における新聞記事のCD-ROMの利用法をめぐって、全員で討議を重ねて来た。荻野は、サ変語幹として使われる2字漢字語1251語の用例を新聞記事CD-ROMから抽出し、各用例中の2字漢字語の品詞を調べ、単独の動詞として使われることが多い一群の語があること、それらには漢字の複合パターンが「副詞+動詞」になっているものが多いことがわかった。杉本は、新聞記事CD-ROMから、「から」で動作主が表示されている受動文の用例を採集し、分析した。その結果、従来の研究では「から」による動作主表示が不可能であるとされていたタイプの動詞の用例が存在することを示し、従来の分析の問題点を明らかにした。田野村は、主に副詞と接続詞の範疇から選び出した諸形式について、新聞記事CD-ROM中の用例を大量に収集し、それに基づいて形式の意味・用法を詳しく分析した。その結果、内省や少数の用例だけに依存した研究方法ではなかなか見えてこない多くの興味深い事実を発見することができた。石井は、臨時一語の中に、文章中で単語連続と継起的な関係をとりむすぶ「シンタグマティックな臨時一語」のあることを提示し、その自動抽出を試みるとともに、新聞の文章におけるシンタグマティックな臨時一語の出現傾向について計量的に分析した。
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[Publications] 荻野 綱男: "計量言語学" アエラムック日本語学のみかた. 巻号なし. 38-39 (1997)
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[Publications] 田野村 忠温: "日本語の話者数順位について" 国語学. 第189集. 37-41 (1997)
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[Publications] 石井 正彦: "Syntagmaticな臨時一語化-文章における先行表現の臨時一語化について" 日本語の歴史地理構造. 巻号なし. 278-292 (1997)